はじめに

運やカンに頼らないで行動ができる

通常、統計学ではこの3つをセットにして、上のような山型で左右対称の曲線(正規分布)で表します。ボリンジャーバンドは、この正規分布曲線を、株価チャートに合わせるため、反時計回りに90度、ドスン! と「横倒し」にしています(このためか、ふだん統計学を勉強している人ほど、すぐには気づかないようですね)。

統計学で正規分布や標準偏差を説明する場合、「95%の確率で、仮説は正しい」といった形で、事前に立てた仮説が正しいかどうか、そのために使われることが多いのですが、株の世界では、「買うか、売るか、少し待つか」といったお金儲けのための行動判断に役立っています。

大切なお金が絡んでくるわけですから、その判断は重要です。そして、誰だって迷います。そんなときは、 運や直感だけで「決断」するのではなく、「確率的に高いものは何か?」を考えて行動したほうがよい はず。統計学は、それを教えてくれるのです。

子どもの育ち方も見える

下記のグラフは成長曲線(発育曲線)と呼ばれるもので、男女別のグラフがあり、成長を記録できるようになっています。そして、色のついた範囲内に子どもの身長や体重などが入っていると、「標準」というわけ。

しかし、なかには「標準」に入らない子どももいます。とくに小さめの場合、とても心配になるでしょう。ただ、心配しすぎるのも考えものです。

このグラフの上下は、ボリンジャーバンドと同じで、「子どもの成長にはバラツキがあり、ほぼ95%(標準偏差)はこの枠内に入りますよ」というものです。一種の目安であり、枠の外だから成長障害だというわけではありません(成長曲線には別方式もあります)。

こんなところにも、バラツキ具合を利用した統計学のツールが使われているんですね。

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