はじめに

「落ちベロ」を正しい位置に戻す

慢性炎症の原因になるこわい口呼吸。なぜ、口呼吸になるのでしょうか。それは、舌の位置が関係しています。舌の位置が間違っていると、口呼吸になりやすいのです。

あなたの舌の位置は正しいですか? ……といっても、そもそも舌の正しい位置を知らない人、自分の舌の位置を意識したことがない人が多いかもしれません。

まず、自分の舌の位置(ベロポジ)を確認してみましょう。口を閉じたとき、舌はどこにありますか? もし、舌の先が上の歯、または下の歯の裏についていたり、どこにもふれずに宙ぶらりんな状態だった場合、それは、舌の位置が間違っています。おもに加齢や筋力低下によって舌が垂れ下がっている、「落ちベロ」になってしまっているのです。

舌の重さは約150g、分厚いステーキ分くらいあります。そのため、舌が垂れ下がって下あごに力がかかると、自然にパカッと口が開いてしまいます。これが口呼吸の原因になるのです。

正しい舌の位置は、「舌が上あごにぴったりとくっついている状態」です。舌を前歯の裏から上あごにそわせていくと少しへこんだ位置にたどりつきます。そこで鼻から息を吸い込むと舌が上あごにくっつきます。そこが舌のベストポジション。「違和感がある」「すぐ疲れる」という人は、普段、舌の筋肉が衰えている証拠。気づくたびに、舌の間違った位置を修正しましょう。

「あいうべ体操」で舌を鍛える

舌を正しいポジションに置くとつらかったり、いつの間にか舌が落ちてしまうという人は、舌の老化が進んでいます。舌の筋肉が衰えているのです。

けれども心配はいりません。トレーニングを行えば、何歳からでも舌の筋力をアップさせることができます。舌の筋トレを行えばいいのです。

基本のトレーニング方法が、私が考案した「あいうべ体操」です。いまでは全国の医療機関や病院・介護施設、小中高校などでも広く取り入れられています。

1日の目安は、1セット30回です。口や舌をなるべく大きく動かして筋肉を鍛えましょう。口の中が乾燥しないほうがよいので入浴中に行うのがとくにおすすめ。

ただ、入浴中、一度に30セット続けて行うのがめんどうな場合は、1日3回、10セットずつに分けて行ってもOKです。

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