はじめに

高校で、金融経済教育が必修となったこともあり、お年玉で実際に株式投資などをさせて、金融や経済の知識を身につけさせようと考えるご家庭も少なからずいらっしゃることでしょう。

子ども名義の証券口座で配当収入や売却益が生じた場合、親の税金に影響があるのでしょうか?


子ども名義の証券口座は子どもの財産?

そもそも、子ども名義の証券口座の財産は、「誰の財産か?」が問題です。

子ども名義の証券口座がイコール子どもの財産であるとは限りません。親が勝手に子ども名義で口座開設し、親自身のお金で投資しているのなら、子どもの名義を借りている親の財産です。

一方、子どもがお年玉やお小遣いを貯めて口座開設した場合は、子どもの財産です。また、子どもが父母・祖父母などから贈与(※)を受けた資金で口座開設した場合も、子どもの財産です。この場合、子どもの代わりに親が口座の管理・運用をしていても子どもの財産です。

単に子どもの名義を借りただけで、実態は親の財産である証券口座で配当や売却益を得ても、親自身の所得が増えただけです。このことで、子どもが扶養からはずれて税負担が増える、ということはありません。

では、実質的に子どもの財産である証券口座で、配当や売却益を得た場合は、親の扶養からはずれてしまのでしょうか?

結論として、通常の場合は何百万円という配当や売却益でも親の扶養から外れることは無いでしょう。その理由を配当と売却益に分けて見ていきましょう。

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