はじめに

社会保険料

健康保険や厚生年金などの社会保険料は、1年のうちのある3ヵ月が判定基準となっています。それは4〜6月の交通費も含む総支給額です。この3ヵ月間の金額が大きいと、1年間毎月天引きされる金額が少し高くなる可能性があります。料率を決める一覧表(※)があり、この3ヵ月間の平均額で求めた等級の金額が9月から適用されます。年の途中で等級が2つ以上変わると変更になります。
※参考:全国健康保険協会「令和4年度保険料額表(令和4年3月分から)」

NISA、ふるさと納税

NISAとふるさと納税は1年間の上限額が設定されていて、いずれも1〜12月の支出分で計算されます。NISAの場合は入金に2〜3営業日を要するため、年末ギリギリに投資をするのは注意が必要になります。ふるさと納税は、ふるさと納税サイトにカウントダウンタイマーが表示されるというほど、ギリギリでも年内の適用対象になります。

年の瀬が近づいてきたら、この2つの上限金額を活用できているかどうか、必ず確認したいですね。

インボイス制度

2023年10月から、消費税が書かれた領収証や請求書の新しいルール「インボイス制度」というものがスタートします。個人の消費者には直接関係のない制度ですが、事業主やフリーランスの方で正しい消費税額を記載した請求書を発行したいのであれば、事前に届出が必要になります。2023年3月15日までに申請書を出せば、制度スタートの10月1日から正しい消費税を記載した請求書や領収証を発行できることになります。

事業主・フリーランスの方は、この時期までにしっかり検討しましょう。

固定資産税

固定資産税は土地や建物などの固定資産をその年の4月1日に保有している人に課せられる税金です。納付期限は(1)4月、(2)7月、(3)12月、(4)2月の4回に分けて納付します。

自動車税、軽自動車税

自動車税は都道府県に納める税金、軽自動車税は市区町村に納める税金です。自動車税は5〜6月、軽自動車税は4〜5月が納期限となっています。

近年、4月末日だった軽自動車税の納期限が、ゴールデンウィークとの兼ね合いなどから、5月末の納期限に変更になる自治体が増えています。


税金のスケジュール全体像が見えると、ただひたすら難しいと感じている税金の話も、少しは身近に感じられたのではないでしょうか?

本連載を通じて、少しでも税金のことを知って、ご自身のお金周りのことを少しずつでも理解してお金と仲良くなっていただければ、なんて……喜ばしい!

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