はじめに
今回は、投資信託や銘柄にも直結する、注目すべきインフレ関連の経済指標について紹介します。インフレ関連の経済指標をおさえることで、3つのメリットが考えられます。
インフレ関連の経済指標をおさえる3つのメリット
1つ目は、物価上昇率の予測が可能となることです。インフレ関連の経済指標を把握することで、物価上昇率の予測が可能となります。これにより、企業や個人が将来的な物価上昇に対応するための対策を講じることができます。
2つ目は、投資判断の基礎が確立できることです。インフレ関連の経済指標は、企業の業績や国家経済の状況に影響を与えます。このため、インフレ関連の経済指標を把握することで、投資判断の基礎が確立できます。
例えば、インフレ率が上昇している場合には、物価が上昇するため、企業の原材料費や人件費が増加することが予想されます。企業の利益に影響を与える可能性があるため、投資判断に反映する必要があります。
3つ目は、金融政策の方針を理解できることです。インフレ関連の経済指標は、中央銀行が取る金融政策の方針を理解するためにも重要です。中央銀行は、インフレ率をコントロールすることで、物価の安定と経済の安定を図るための金融政策を行います。そのため、インフレ関連の経済指標を把握することで、中央銀行がどのような金融政策をとる可能性があるかを予測することができます。
特にいま、米市場ではFRBの利上げが長期化するとの観測が再燃しています。その一因としては、予想以上に賃金や物価が予想を超えて上昇している、つまりインフレが継続していることを示す経済指標が相次いでいるためです。
アメリカの中央銀行であるFRBは「物価安定」と「雇用最大化」という使命を持っているので、インフレの際は「物価安定」のために金融引き締めをする必要があります。インフレが想定よりも長期化するリスクをFRBは懸念していますが、金融引き締めをすると景気後退懸念につながるため、株価は下落傾向になるとされており、実際足元では下落傾向にあるといえるでしょう。
米市場の動きは、日本の株価にも影響を与えます。FRBの動向は、私たちの保有する株式や為替にも影響を与えると言えますので、インフレ関連の経済指標を知っておく必要があると考えます。