はじめに

(4) 米個人消費支出(PCE)

GDPの約70%を占める米国の主要な経済指標であり、消費者が買い物をする際に支出する金額を示しています。インフレと非常に密接で米金融当局がインフレ指標として重視する指標で、Personal Consumption Expendituresの頭文字をとったものです。

個人消費支出の増加は、一般的に経済成長につながります。しかし、消費支出が過剰に増加し、供給が需要を追い越すと、需要と供給のバランスが崩れ、物価が上昇する可能性があります。したがって、個人消費支出は、インフレーションが進行しているかどうかを判断するための重要な指標の1つなのです。CPIよりも広い範囲をカバーしており、PCE指数が上昇するということは物価の上昇が進行している可能性を示します。

2月発表の1月の個人消費支出(PCE)は前月比1.8%増加と市場予想を上振れています。2022年12月の個人消費支出は前月比0.2%減でしたので、インフレ鈍化していたなかで、インフレが根強いことを示す結果となったといえます。

次回、2月のPCEは3月30日(木)午後9時半発表予定です。

(5)GDPデフレーター

国内総生産(GDP)の物価水準を示す指標となっており、国民経済全体の物価水準の変動を示します。つまり、ある期間のGDPの現在価値を計算するために、その期間の物価水準の影響を取り除いたものです。物価変動の影響を受けない財やサービスの数量である実質GDPを把握することができるわけです。

GDPデフレーターは、国内の生産物の価格変動を反映するため、インフレーションやデフレーションの度合いを示す重要な指標として利用されています。「GDPデフレーター = (名目GDP ÷ 実質GDP) × 100」で計算されます。ここで名目GDPは、当該期間のGDPの価格水準をそのまま反映した値であり、実質GDPは、その期間の物価水準を基準年度の価格水準に調整した値を示します。

米国のGDPデフレーター成長率は四半期で更新されます。2022年12月は6.4%、前回9月の7.1%から下落している状況です。


これら5つの経済指標は、インフレーションが進行しているかどうかを判断するための重要な指標です。また、それらを分析することで、FRBは物価の上昇の原因を理解し、必要に応じて政策的な対応を行っています。

ほかにも国内総生産(GDP)、ISM製造業景気指数 、FOMCというアメリカの金融政策を決定する機関の委員会終了後に公表される声明や議事録、FF金利、原油価格なども加味して、FRBがどのような政策をとってくるのかを考えることが投資家としては大切だと考えます。

皆様の投資の参考になれば幸いです。

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