はじめに
物件予算はどうやって決めればよい?
物件予算は、前述した借入可能額に頭金を足して諸費用を差し引いた金額となります。
※諸費用は、新築の場合、物件価格×3-6%、中古の場合、物件価格×6-9%が目安
ご相談者様の場合、現時点での資産が投資を含めて4,400万円あり、ある程度頭金として充当できそうです。
現在の投資額には手を付けずに、預貯金のうち、必要予備資金として1年分の生活費780万円(65万円×12カ月)を差し引いた2,120万円を頭金として充当してもよいですし、投資資金のうち半分程度を加えても良いでしょう。退職金の有無がわからないのですが、もしないのであれば、投資資金に手をつけないでおくと気が楽かも知れません。
もし2,120万円を頭金とした場合の物件予算は次のように計算できます。(17年返済/1.4%で借り入れ/諸費用6%と仮定)
(借入可能額2,903万円+頭金2,120万円)÷1.06=4,739万円
しばらくは育休中で収入が少し減り、保育園代もかなりかかりますが、食費や服飾費などの支出が大きく変わらなければ、年100万円ほどは貯められるでしょう。お子様が3歳になり、妻の収入が産休前の水準近くに戻れば、毎月の貯蓄は20万円くらいまでに戻ることが想定でき、ボーナスから150万円貯められるとすると年390万円貯蓄できそうですね(大学費用の貯蓄も含めています)。今後の収入が減らないことが前提ですが、現在の資産の多くを頭金に充当して予算を組んでも大丈夫ではないでしょうか。
まずは夫婦で状況を共有しましょう
いかがでしたでしょうか? 今後の働き方や教育プラン、退職金の有無など、まずはご夫婦で状況や価値観を共有して、今後の収入水準がどう変わるか、ライフプランを話し合ってみてくださいね。そのうえで、今後の生活水準が膨らまないように気を付け、なにより元気に働き続けられるよう健康に留意して、楽しく子育てしていってくださいね!そして、予算と価値観に合う素敵な物件に出会えるよう祈っています。
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