はじめに

企業型確定拠出年金(DC)が導入されている会社も多くなっていますが、特に春はさまざまな変更の申請があったり、転入・転出もあったりと忙しい時期でもあります。今回は、特に質問も多いマッチング拠出とiDeCo併用における選択のポイントを解説します。


マッチング拠出の申し込み

マッチング拠出とは、企業型DCにおいて会社から拠出される掛金の上乗せとして、加入者自らが掛金を拠出する仕組みです。申し出をすると、掛金が給与から天引きされ、会社拠出の掛金と合算して、加入者の確定拠出年金口座に入金されます。その後は、通常のDCとして運用が継続します。

この申し出も、春に行うという会社も多いようです。会社によっては、社内のイントラネットから手続きを行うとしているところや、用紙が回ってきて申請するなど色々です。新規でマッチング拠出を始める、マッチング拠出の掛金を変更する、iDeCo併用希望によりマッチング拠出を停止するなどの手続きがあります。

マッチング拠出の掛金は、毎月の拠出時に給与の課税部分から切り離されるので、税金がかからなくなります。同時に翌年の住民税の支払いも少なくなります。つまりマッチング拠出による税制メリットは、iDeCoと同等です。

マッチング拠出は、あくまでも会社で設けられたDCの制度に上乗せ拠出することですから、選べる運用商品はこれまで通りのDCの運用商品です。そのため新たな掛金について運用商品を指定する必要はなく、今まで同様の配分で運用されます。

もし、掛金を増額するにあたり、買い付けする運用商品を変更したい場合は、配分変更の手続きを行います。この手続きには、毎月の締め切りがありますから、ご自身でマイページから変更を行います。

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