はじめに
現在は、貯まる条件がそろった家計
現在、夫の月収は手取りで56万円、ボーナスは手取りで年間300万円。計算すると手取りベースで972万円ありますから、37歳にしてなかなかの高収入です。それに加えて、現在は社宅にお住まいで、その家賃は月額3万円と破格の安さ。お子さんは二人いますが、まだ二人とも未就学児でそれほど教育費がかかっていません。
このように、現在のご相談者さんの家計は貯まる条件がそろっています。1カ月の収入56万円に対して支出は35万円と押さえられているので、毎月貯蓄を10万円、投資を11万円しています。
さらに手取り300万円あるボーナスもまるまる貯蓄に回しています。月々に余裕がある家計ではボーナスがルーズに使われているケースが良くありますが、ご相談者さんの場合にはそんなルーズさがないのはいいですね。そのため、いまの暮らしがずっと続けば、毎年552万円ずつ増やせる計算になります。
現在の金融資産残高は、預貯金が2,000万円、投資が2,800万円。合計で4,800万円あります。ここに毎年552万円(貯蓄420万円、投資元本132万円)が上乗せされていきます。
次第に固定費が増えていくライフプラン
一見すると、再就職をしないで現在の専業主婦のままいても何の問題もなさそうなご相談者さんの家計ですが、今後のライフプランを伺うと、固定費がぐんぐん膨らんでいくことが予想されます。ポイントはこの3つです。
・5年後に社宅から出てマイホームを購入
・お子さん2人が中学校から私立進学
・55歳定年後は年収が6割にダウン
これらを未来年表に記入すると【表1】のようになります。
黄色の帯はが大きな支出を伴う期間で、住宅ローンの返済期間と、お子さん二人の教育費のかかり時を示しています。中学受験の期間は受験塾代がかさむということで、小学5年生から黄色にしています。大学受験でも受験塾や受験料などがかかるため、高校3年生で100万円を上乗せしています。また、青色の帯は支出が減少する期間を表しています。
こうして可視化すると、お子さんの年齢や収支変動のタイミングを見ながら、将来の働き方を考えやすくなります。