はじめに

保険の見直しは必要?

塚越:3つの保険の種類についてお話ししましたが、有野さんは、どの保険に加入されていますか?

有野:全種類ですね。特に、子どもが二十歳になるまでは、自分になにかあった時、ドカッと奥さんや子どもがもらえるようにしたいんです。

塚越:ご家族がいると、そう考えて保険に入られる方も多いですよね。

有野:前回も話しましたが、保険に関してはいつも保険屋のおじさんに相談していて、「これはダブっているから損ですよ」とか、「掛け捨てなのに年100万円も払っているのはもったいないですよ」とか、いろいろ教えてもらいました。がん保険は、医療が進んだりして仕組みが変わりやすいから、新しいものに入り直したほうがいいって、C Mで見て、おじさんに聞いたら、「入り直すから保険料は上がりますよ」って、言われてやめました。あってますかね?

塚越:がん保険を含め、特に第三分野の保険は変化しやすいので、定期的な保険の見直しは必要かもしれません。ただ、常に「入り直す」のがいいとも限らないので要注意! 生命保険や医療保険は、年齢がかさむと保険料が割高になるものが少なくないからです。

有野:やっぱり! おじさんの言う通りや。若い時に入ったのに、見直しで入り直すと今の年齢から加入の計算になるから。保障の内容や支払う保険料をきちんとチェックして、余計だったり重複していたりする部分だけ見直すべきってことですね。

塚越:おっしゃる通りです。保険は貯蓄でまかなえない部分をカバーするためのものなので、貯蓄が少ないうちは、不足部分の備えとして保険を利用するのも一手ですが、有野さんのようにある程度貯蓄がある場合は、必ずしも保険に頼る必要はありません。

有野:先生、前回言いましたやん、思ってはるより持ってないかもしれませんよ、って(笑) ある程度貯蓄がある、って言い方も気になる。

塚越:そうでしたね(笑) 民間の保険に加入する前に、まずは公的保険でカバーできないかを考える。次に、貯蓄と万一の時にかかる支出を比べ、本当にその保険が必要なのかを考えることが大切です。

有野:なるほどなぁ、じゃあまた保険屋のおじさんとご飯行かなあかんな(笑) 芸人って、トークの保険の話をたくさん持ってる方がいいので、そうやって、保険屋のおじさんからいろいろ話聞くのも、自分への保険みたいなものですね。でも、そうやって聞いて20年くらい寝かせてるネタもあるし、覚えておくのも限界あるからなぁ……そうや! 先生、「あかん、話す事ない!」って時に、現場のスタッフが直ちにカンペ出してくれるような、「トークの保険」ってないですかね?

塚越:民間の保険でも、それはないですね(笑)

有野:ですよね。地道に保険屋のおじさんからネタを仕入れておきます。

次回(5月23日配信予定)は「保険の加入・見直し時のポイント」について聞いていきます。

有野晋哉
1972年2月25日生まれ。大阪府出身。テレビやラジオ、CM、雑誌の連載などマルチに活躍。コンビで公式YouTube「よゐこチャンネル」も開設しており、幅広い世代から支持を得ている。自身が50歳を迎えた2022年に、お金にまつわる知識の大切さに目覚め、日々勉強中。

塚越菜々子

CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士。税理士事務所に15年間勤務し、500件を超える企業や個人の財務経理に携わる。2017年に独立後、2,600人の家計や資産運用のサポートを行いながら、SNSやYoutube(登録者数8万人)で身近なお金について、専門的なことを噛み砕いて発信。日本テレビZIP、テレビ東京ワールドビジネスサテライトなどメディア出演多数。著書『書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理』(‎翔泳社)

ライター:新井奈央

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