はじめに

3:不用品・中古品を活用して収支を改善

老後の収入を増やす方法として「副業」や「起業」がブームとなっています。ただ、いきなり副業・起業となると、ハードルが高いと感じる人が多いと思います。そこでまずは、要らないものを売るフリマアプリなどを活用して、自分で商品を売ることを試してみてはいかがでしょうか。

・稼ぐ喜びを体験できる
自分が働くことで品物が売れてお金が入る経験をすると、自分でお金を稼ぐ楽しみを実感できます。写真の取り方や宣伝文句を工夫すると、相場よりも高く売れることもあり、気軽に商売のコツを学べます。このように自分で稼ぐことに喜びを感じられると、自分に合ったビジネスを始めるモチベーションにもつながりやすいでしょう。

・支出を抑えることができる
同時に、要らないものを売る習慣ができると、中古品を活用する意識も高まりやすくなります。「欲しいものが出たらまず中古品から検討する」習慣ができると、支出を減らすことができます。さらには、「中古で買ったものをフリマアプリで売る」といった行動ができると、限りなく支出を抑えながら品物を使うことができます。

このように、老後資金の備えに有効な稼ぐ練習ができて、かつ支出も減らせるのが「フリマ」です。フリマアプリも多数ありますし、近所のフリマ会場や中古品店に足を運ぶ方法もあります。まだ活用していない人は、老後のためにつながると思って始めてみましょう。

4:健康な生活習慣で医療費を減らす

老後の備えとして、健康を意識して「医療費のかからない体」をキープすることに力を入れることもおすすめです。

総務省の「家計調査」にある保険医療を年代別で見てみると、50代以降は医療費の負担が上がる傾向にあることがわかります。最も安い40代(約1.2万円)と最も高い60代(約1.6万円)を比べると、ひと月4,000円以上、1年間で計算すると約5万円の違いです。

誰しも病気にならずに健康な生活を送りたいはずです。さらに、老後資金への備えにもなると思えば、健康維持のために頑張るモチベーションが上がってきませんか?50代以降に備えて、今から食事や運動などの生活習慣を今よりも健康的なものに少しずつ変えてみましょう。

老後の医療費よりも、高すぎる医療保険料に注意!
もしかしたら、「思ったよりも老後の医療費が安いな」と思った人もいるかもしれません。日本は高齢者向けの健康保険制度が充実しており、医療費の窓口負担が70歳以上は2割、75歳以上だと1割と、安くすむ仕組みとなっています(※ただし現役並み所得者は除く)。

そのため、医療費について過度に不安に思う必要はありません。逆に、民間の医療保険に過剰に加入することで支出を増やしすぎないように注意しましょう。

老後を支える「柱」は多いほど強くなる
老後への備えとして、貯蓄や資産運用を心掛けることはとても大切なことです。ただ、使う時期が遠い老後のためだとモチベーションが続かない人も少なくないでしょう。そこで、貯蓄額ばかりにとらわれない「老後の備え方」をいくつか紹介しました。

貯蓄という太い1本の柱で老後に備えても良いですが、細くてもたくさんの本数の柱を建てることで、老後生活を支えることができると安心ですね。

老後資金への不安を感じたら、ぜひ取り組みやすいところから始めてみてください。今できることに注力していれば、老後の不安は軽減できるでしょう。

この記事の感想を教えてください。