はじめに

これを実践すれば、負動産問題から卒業できる

これらの背景から、以下の2つを実践することで、負動産であっても売却処分ができる確率は飛躍的に上がります。

(1)積極的に情報発信していく
1つめは、売却処分したい負動産の物件情報を、積極的に発信していくことです。そんなことは当たり前と思われるかもしれませんが、「負動産が売れない」と嘆いている方の大半は、何もせずに放置しているか、売却活動をしているつもりが、実際には近所の不動産会社の店頭に、物件図面が貼られているだけといった状態であることも少なくありません。

負動産に限った話ではありませんが、買い手を探すには、1人でも多くの人の目に留めて貰う必要があるため、物件が売りに出ていることが知られなければ、よほどの運がない限り、買い手がつくことはありません。「自分は素人だし、そんなに情報発信のできる手段がない」と考える方もいるかもしれませんが、今は、SNSやYouTubeなど、個人でも多くの人に対して情報を発信できるツールが多くあります。

例えば、キノコ狩り好きなSNSコミュニティに対して、「使っていない山をお譲りします」といった発信をしたり、物件の映像を撮影してYouTubeに掲載したりすれば、思わぬタイミングで興味を持ってくれる人が出てくることでしょう。このように、情報発信をすればするほど、そしてその相手方が、物件の特徴と相性のいい相手方ほど、売却処分できる確率やスピードが飛躍的に上がります。

(2)適正な金額を設定する
2つめは、適正な金額で売却を試みるということです。「負動産でも買い手がいる」とはいえ、”一攫千金”のような高値で売買が成立することは難しいことがほとんどです。整備状況が悪くても、当然ながら不動産の買い手自身が時間と費用をかけて整備をしていくため、それらのコストを考慮しても足りる予算内の売買金額でないと、負動産を購入することができません。そのため、早く、確実に売却処分を目指すには、取得後の買い手の整備費用を意識した、ある程度割安感のある金額設定にすることが重要です。

まずは、勇気を出して第一歩を!

いかがでしたか? 負動産も、こうして見ると、実はシンプルな問題であることがお分かり頂けたのではないでしょうか。しかし、圧倒的な買い手市場であることには変わりなく、負動産所有者にとっては、多くのライバルが存在しているのも事実です。

その意味でも、負動産がある場合には、なるべく早く家族会議の場を設けて、早めに売却処分に向けて行動に移すことが重要です。

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