はじめに

投資は「慣らし」から始めよう

理論上は「早く投資に回した方が有利」と言われています。確かに、積立で投資信託を買うよりも、一括で投資に回した方が有利ではありますが、投資に慣れていない場合は資産の増減に対する耐性ができていないため、怖くなって投資を途中で辞めてしまう場合があります。特に何年かに1度は暴落がおきるので、精神的に追い込まれて「これ以上下がらないように今のうちに投資から脱出しよう」となりがちです。

現在ご相談者さまは、投資の経験がありませんので、まずは、大きな金額を投資に回すのではなく、減っても精神的にキツくない金額から投資に回すと良いでしょう。できれば、2023年内はつみたてNISAで、年間40万円までの投資に抑えて、資産の増減に慣れると良いと思います。来年からは「新しいNISA」が始まり、年間360万円を投資に回すことができます。つまり、毎月30万円を投資に回していくこともできますが、慣れるまでは投資可能上限まで使い切らずに、自分のペースで投資していけば良いと思います。

6年で準備ができれば今の生活は維持できる

6年かけて、「リモートワークで場所を選ばない仕事」と「投資」のマインドセットをしっかりと持つことができれば、実家に帰っても今の生活は維持できると思います。

今はお母様もお元気とのことですが、いつかは介護が必要になる可能性もあります。介護を実際に行うだけでなく、金銭面の負担も考えなければいけない可能性もあります。また、年に50万円ほどの旅行や、友人との交流なども考えると「資産運用」に頼り切るのではなく「リモートで無理なく稼ぐ力」を作ることが重要に思います。もし副業が禁止になっている場合は、副業可でリモートワークが可能な転職先を検討した方が良いかもしれません。

今のうちからできることをコツコツと積み上げていくことで、外的な環境に縛られず、自由な生き方を送れるようになるはずです。どこか参考になれば幸いです。

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