はじめに

ガーンと下がった時こそ長期保有のチャンス?

藤川:1つの銘柄を保有する期間が1年以上、5年とか10年などの長期スタンスになると、また少し目線が変わってきます。もちろん、業績や業界の調査や、日本や世界の経済を勉強する姿勢が大切なのは一緒。でも、株ってよほど調子がよかったとしても、株価が1年以上も上がり続けたりすることって、ほとんどないんです。たいていは、上がったり下がったりしながら動くものなんです。

有野前回のガンホーもそうでしたけど、人の期待がずーっと続くことってないですもんね。

藤川:そうです! 業績の好調を何年間も維持する会社はありますが、それでも株価がずっと上がり続けるわけではありません。時には、急に下げたりするものなんです。そうなると、その会社をずっと応援したいという気持ちを持っていたり、配当や株主優待をもらい続けながら「その会社とともに生きていく」ような考えを持っていたりしないと、株価が下がっている間も保有し続けるのは難しいでしょう。何が起きても、その会社のファンでい続けるような感覚です。

有野:ファンでい続けるか、ってことは買い増したりするのもアリですか?

藤川:もちろん、買い増してもOKですよ! 特に、リーマン・ショックのように全体相場がガーンと下がった時に買い増すのがスマートですね。安い時に買えれば、その分、買った価格の平均が下がりますから、ちょっと株価が戻るだけで、トータルではプラスになりやすくなるんです。ただ、会社によっては潰れてしまう可能性がなくはないので……長期で保有する場合、倒産には気をつけないといけませんけどね。

有野:わ~、確かに5年、10年先なんて何が起きるかわからんもんなぁ、潰れる可能性もあるか。潰れてもうたら紙切れになるんでしょ?

藤川:倒産した場合は、ほぼそうなります。とはいっても、トヨタ自動車のような優良会社が数年で潰れることはありませんから、その手の優良会社がガーンと下がった時に買ってみるのは、すごく有効な投資手法です。有野さんは、テレビ番組で「流行り始め」の商品に触れる機会が多いじゃないですか? そういう意味では「中期投資」向きかもしれませんね。タピオカとか高級食パンとか、ワイドショーで盛んに取り上げられていた時期があったじゃないですか。

有野:あ~、高級食パンありましたね! 「今日はその食パンをスタジオにお持ちしました~」って、一時期めっちゃ食パン食べてましたね(笑) その後は、ドーナツブームもあったし、高タンパク、ピスタチオのブームもあったなぁ。

藤川:そういうのも好奇心と発想力さえあれば、株においては「有力なヒント」になり得るんです。

有野:なるほど、いろんなところにヒントが落ちているんですね。確かに、番組で会ったりYouTubeでコラボしたり、色んな人とお仕事させてもらうけど、その度に新しい発見があるもんな〜。よし、今度から会う人みんなに「いま何が流行り始めてんの?」って聞くことにします! ……それで先生、いま何が流行り始めてますか?(笑)

次回(8月22日配信予定)は「株式投資の始め方」について聞いていきます。

有野晋哉
1972年2月25日生まれ。大阪府出身。テレビやラジオ、CM、雑誌の連載などマルチに活躍。コンビで公式YouTube「よゐこチャンネル」も開設しており、幅広い世代から支持を得ている。自身が50歳を迎えた2022年に、お金にまつわる知識の大切さに目覚め、日々勉強中。

藤川里絵
2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。負けない投資がモットー。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を、日本中の(とくに数字オンチの)人に広めるため、講演活動、パーソナルトレーニング、オンラインサロンと多岐に活動中。おもな著者に『月収15万円からの株入門 数字音痴のわたしが5年で資産を10倍にした方法』(扶桑社)、『株は5勝7敗で十分儲かる!』(ビジネス社)、『株の達人が教える世界一楽しい会社四季報の読み方』(SBクリエイティブ)

ライター:新井奈央

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

この記事の感想を教えてください。