はじめに
株式投資でリスクを減らすには?
株式のリスク(値動き)は、金融商品の中でも比較的高めです。値動きによって大きくお金が増えるかもしれない一方で、大きく減るかもしれません。
そこで、株式投資のリスクを減らす方法をいくつかお伝えします。
●その1:余裕資金で始める、少額から始める
株式投資に限った話ではありませんが、投資は余裕資金で始めることが大切です。すでにつみたてNISAに取り組んできた方ならば、ある程度の資産をお持ちかもしれませんが、余裕資金でないお金(生活費やもしものときのお金など)で投資をしてしまうと、値下がりに耐えきれずに売却せざるを得なくなるかもしれません。投資をして生活が苦しくなるのも本末転倒ですので、株式投資は余裕資金で始めるようにしましょう。
株式投資は前述の通り1株、数百円程度からできますので、まずは少額でどんなものか試してみるのもおすすめです。仮に全部のお金を失ったとしても、少額であれば損失も限定的です。
●その2:積立投資で購入する
株も長期間にわたって積立投資で購入すれば、投資信託と同様にドルコスト平均法の力を生かすことができます。定期的に一定額ずつ購入することで平均購入単価を下げることができ、少しの値上がりでも利益を出しやすくなります。
楽天証券のサービス「かぶツミ」では、日本株に3000円から積立投資ができます(購入単位は1株から)。単元未満株は、楽天証券の単元未満株取引サービス「かぶミニ」の対象銘柄(2023年11月28日時点で約1600銘柄)の積立が可能。単元株(100株単位)であれば、東証に上場する全銘柄に投資ができます。
PayPay証券「つみたてロボ貯蓄」では1000円から米国株に積立投資が可能。端株(1株未満)の取引ができます。株価に関わらず決まった金額を積立投資できるので、わかりやすいですね。
●その3:好業績か、財務は健全かをチェック
業績が好調で財務が健全な会社は、株価が安定推移していく傾向にあります。市場全体が値下がりしたときでも、そこから早く抜け出して上昇に転じる可能性が高いです。株式投資でも値下がりリスクをケアしながら堅実に増やすには必要なポイントです。
・売上高や営業利益が大きいか
企業が商品やサービスを売ることで稼いだ金額の合計を示す「売上高」と、売上高から売上原価と販管費を差し引いた、いわゆる本業で稼いだ金額を表す「営業利益」の両方が右肩上がりになっているかをチェックしましょう。
「会社四季報」には過去3~5年の実績と今後2年間の予測が載っているので、これらが右肩上がりで伸び続けている会社を探すのに便利です。
・営業利益率・経常利益率が高いか
営業利益率は売上に占める本業で稼いだ利益の割合、経常利益率は営業利益からさらに営業外収益・費用を差し引きした、会社の収益力を測る指標です。もちろん、どちらも高いに越したことはありません。同じ業種の他社と比べて高いなら、利益を稼ぎ出す力が強いと判断できます。
・1株あたり利益(EPS)が年々増加しているか
1株あたり利益とは、会社の最終的な利益である当期純利益を発行済み株式数で割ったもの。1株あたり利益が大きく、年々増えている会社は堅実に成長していることを表します。
・自己資本比率が30%以上か
会社の成長には、レバレッジ(借金)が欠かせません。とはいえ、度を超えた借金があると財務的に苦しくなります。そこで、会社にあるお金のうち、返さなくていい部分(自己資本)の割合を示す「自己資本比率」をチェック。50%以上だと安全性が高いと判断されます。少なくとも30%は欲しいところです。