はじめに

2.家計のバランスを保つために予算を立てる

収入から実際に使えるお金の目安額を把握し、生活費の予算を立てましょう。
支出には波があるので、立てた予算を1ヵ月単位できっちり守らなきゃ、と思う必要はありません。ただ、予算を意識しておくと、年間を通して家計のバランスを保ちやすくなります。

会社員の方であれば、年収ではなく、手取り額を元に予算を考えます。年間の手取り額から貯蓄目標額を引き、残りの金額を12で割ったものが、1ヵ月に使えるお金です。

支出の把握ができていないと、予算の内訳を考えることが難しく感じるかもしれません。そんなときには、支出を固定費と変動費に分けて考えてみましょう。

固定費は、住居費・水道光熱費・通信費・保険料といった、毎月一定の金額がかかるものです。口座引き落としやクレジットカードで支払っているケースが多く、金額も把握しやすいはずです。変動費は、食費・日用品費・レジャー費といった、毎月かかるものの、金額に変動があるものをいいます。最初から細かく予算を立てる必要はありません。1ヵ月に使えるお金から固定費を引いた残りをまずは日常生活費として予算立てしてもいいでしょう。

ただし、注意点があります。それは、月々の生活費とは別に発生する不定期な支出はここには含まれていない点です。この不定期な支出についてもしっかりと計画を立てておく必要があります。

3.特別支出の把握と支出方法を決める

毎月の生活費とは別に、1年間のうちにどこかで発生する比較的大きな支出を特別支出といいます。

毎月出ていくものではないので把握がしづらく、金額も大きくなりがちです。特別支出を予算立てせずにいると、毎月の生活費で賄うのが難しくなり、預貯金を取り崩す原因のひとつになります。

特別支出の具体例としては、以下のようなものがあります。

・旅行、帰省費用
・誕生日、お祝い事などイベントに関わる費用
・進学、進級費用
・家電の買い替え
・車検代
・年払い保険料
・自動車税、固定資産税といった税金の支払い

今年必要になりそうな費用をリストアップして合算すると、意外と大きな金額が必要なことに気がつくはずです。

特別支出の目安額がわかったら、次にどこからその費用を捻出するのかを考えましょう。

費用の捻出方法としては、下記3つがあります。

・ボーナスで確保する
・月々の生活費の予算に組み込む
・特別支出用に毎月定額を貯める

大事なことは、特別支出にかかるお金を、年間の予算の中からあらかじめ確保しておくことです。そうすることで、「こんなにお金を使ってしまって大丈夫だろうか」と不安や後ろめたさを感じずに、安心してお金を使えるようになります。

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