はじめに
②「フードロス簿」をつけてみる
意外と多いのが、値段を気にして買ったものの結局、賞味期限が切れて捨ててしまったというパターンです。野菜室の奥で野菜がひからびていたなどの経験はありませんか? 農林水産省「食品ロスの現状を知る」によると、日本のフードロスは一年間で約612万トン、一人あたり毎日ご飯茶碗1杯分の食料を捨ててしまっている計算といいます。
もしも消費しないうちに駄目にしてしまった食料や調味料があれば、それを記録する「フードロス簿」をつけてみましょう。つけているうちに自分の傾向が見えてくるものです。自分が何を無駄にしてしまうかが分かれば、次に買おうとしたときに本当に今必要かどうか考えるようになります。
筆者が講演などでとったアンケートで多かったフードロス食材は、豆腐、納豆、もやしの3種類。無駄にしてしまった方にさらに突っ込んで聞いてみると「半額シールが貼ってあって買った」ということが分かりました。
これらは日持ちがしないため、半額シールが貼られることが多いものです。半額で買ったとしても捨ててしまったら定価で買ったよりも無駄な支出をしてしまうことになります。
③買い物方法を見直してみる
①で食費がかかりすぎているものが見えてきたり、②で無駄にしてしまっているものが見えてきたりしたら、買い物方法を見直してみましょう。
底値帳(商品ごとの底値を記録したもの)をつけたり、チラシを毎日見比べてあちこちのお店を渡り歩いて買い物をする方法はあまりおすすめできません。
「数円安いから今買わなくては!」と買い物をしていると、今必要ないものまで買ってしまうからです。「いずれ使うからいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、それがかさむと自分が持っている在庫が把握できなくなり、棚の奥から賞味期限が切れたものが出てくるようになってしまうのです。
また買い物は行けば行くほど、余計なものを買ってしまいがちです。そのため買い物に行く回数を減らすだけで食費の節約になる人もいます。
買い物に行く場合は、行く前に買うものをしっかりと決めて行くか、上限金額を決めていくかのどちらかにしましょう。