はじめに
「新NISA」や「オルカン投資」が24年の流行語やトレンドに続々とランクインしていますね。今年はNISA(少額投資非課税制度)が大幅拡充され、新NISAと言われて利用者が急増したわけですが、その中でも特に全世界株の投資信託であるオルカンとS&P500には巨額の資金が流れ込みました。
ただ一方でオルカンとS&P500だけでは物足りなさを感じる方も増えているようです。今回はそんな方に、新NISA制度における「攻めの成長投資枠」の活用法についてお伝えします。
新NISAの最大の特徴は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠を自由に組み合わせて使えることです。成長投資枠の特徴としては年間の非課税枠は最大で240万円。対象商品は個別株、ETF、リート(不動産投資信託)など、リスクが高い分リターンも大きいことが見込まれる商品が含まれます。特定のテーマや業界に特化したETFや、自分が信じる成長企業の株式に投資することで、個別の投資戦略を実行できます。
今回は高いリターンを狙うことを考えて、テクノロジー株や新興市場への投資について紹介します。
成長投資枠で目指す資産形成のステップ
まず成長投資枠で目指す資産形成の3ステップをまとめます。
【1】まず、「投資目的と目標設定」が重要です。自分の投資目的と具体的な目標を設定します。
例えば、「20年間で資産を3倍にしたい」なら長期的に成長する商品を狙う必要があります。利回りもあれば複利の効果も狙えますね。一方で「オルカンで積み立てて長期投資はしているから、成長投資枠は売買益で毎年利益がしっかり出るようにしたい」というのであれば短期的に上がると考えられる商品を狙う必要があります。
このようにまず明確な目標を持つことが大切です。目標が明確であれば、その達成に向けた投資計画も立てやすくなります。
【2】次に、目標に合った投資先を選定します。成長投資枠では、成長性が期待できる株式やETFを中心にポートフォリオを組みます。期間と元手資金、目標金額が明確だとどのくらいのリターンが必要かもわかりますので、投資先のパフォーマンスをチェックして選びましょう。
【3】リスク管理は成長投資枠を活用する上で非常に重要です。長期投資であれば投資先を分散しリスクを抑えつつ、複数の成長機会を捉えることで、安定したリターンを狙います。短期投資であれば自分のリスク許容度を理解し、それに応じた投資戦略を立てることが大切です。リスク許容度は、年齢や投資経験、経済状況によって異なりますので、自分自身の状況に合わせて投資先を選ぶようにしましょう。