好調マクドナルドなどITで進化する「デリバリー」「テイクアウト」
外食利用時に増える選択肢
日本フードサービス協会が発表している協会会員社を対象とした外食店舗の売上高(約3.8万店)は、2月が前年同月比4.8%増と堅調でしたが、3月は同17.3%減、4月は同39.6%減と歴史的な減少率を記録しました。5月は同32.2%減(6月24日発表時点)と4月に比べるとマイナス幅は縮小しましたが、3月の時点よりもマイナス幅は大きくなっています。6月12日から、東京都内で営業時間が午前0時までに拡大されることで、外食企業の売上高は一時に比べて回復が期待されます。しかし、ソーシャルディスタンスに配慮して、座席稼働を6~8割に抑える外食店が多く、また、新型コロナウイルス感染拡大がゼロになったわけではありません。いちよし経済研究所では、外食店舗のイートイン(店内飲食)の売上高が本格回復するには時間がかかるとみています。
震災後はどう動いた?中小型株から「コロナ後」の世界を展望する
変わる価値観や行動規範
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態措置が解除され、徐々に経済活動が復活しつつあります。しかしながら、第2波に対する警戒は依然続いており、以前の生活を完全に取り戻せるとは思えません。「コロナ前」と「コロナ後」では、私たちの価値観や行動規範に変化が現れると考えた方がよいでしょう。
「大型先発薬」の特許満了、後発薬メーカーで恩恵を受けるのは?
大手3社のシェア拡大を予想
後発薬とは、特許期間満了や再審査期間終了によって参入障壁がなくなった先発薬(新薬)と同一の有効成分や効能、用法などを有する医薬品のことです。後発薬は、1成分あたりの開発費が1~3億円程度(先発薬は300~1,000億円)と、低コストでの開発・製造が可能。患者負担の軽減や医療費抑制を通じて、医療保険財政の改善に重要な役割を担っています。
「コロナショック」で中小型株がリーマン時より劣勢の事情
過去の下落局面との違いは
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、TOPIXは1ヵ月の間に約3割下落しました。過去の下落局面と比較すると、今回は業種、時価総額規模、業績などに関わらず一様にパニック的な売りが発生し、その中でも中小型株がアンダーパフォームしています。
新型コロナの次の市場テーマ、「五輪の崖」対策の有望銘柄7選
大型経済対策の重点配分が決定
東京オリンピック・パラリンピックの開催決定以降に計画されてきたインバウンド(外国人旅行客)の増加に向けたホテルやインフラの建設工事の竣工が迫っています。これらがゼネコン各社の収益の押し上げに寄与している一方、大型案件の竣工後に受注残高の低下に見舞われるゼネコンも散見されます。さらに、そこに降ってわいた新型コロナウイルスの感染拡大。世界各国で感染を防止するための対策が急がれていますが、感染拡大が長期化する場合には7月に東京オリンピックの開催自体に影響が及ぶ可能性は否定できません。新型コロナウイルスによる経済への影響も懸念されるうえ、いわゆる「五輪の崖」が現実になるおそれもあります。こうした中、2019年末に決定した大型経済対策に盛り込まれた公共投資に、オリンピック後の建設市場の牽引役として注目が高まると予想します。
人手不足で脚光、日本のサプライチェーンを変える“名脇役銘柄”3選
供給網の効率化で先行
人手不足やそれに付随するコストアップは、サプライチェーンの主役であるメーカーや小売事業者の課題となっています。サプライチェーンを支える卸売事業者や物流事業者といった中間流通事業者も同様の課題を抱えていますが、その一方で現在の環境は彼らの存在感を高めるチャンスでもあります。顧客であるメーカーや小売事業者のコストアップという課題の解決に資する取り組みが実を結べば、中間流通事業者はその存在価値が向上すると考えるからです。今回は、こうした取り組みを先取りする、注目の“名脇役銘柄”を探ってみたいと思います。
株主優待の実施企業増加を“単純には喜べない”理由
個人投資家に人気だが…
小売業、食料品企業などを中心に、株主優待を実施する企業が増えています。株主数の増加を通じて株価の安定化が図れる、株主に事業内容を知ってもらうきっかけになるなどポジティブな面がある一方で、公平な株主還元の原則に反する、コーポレートガバナンスの観点で問題があるといった指摘もあります。株主優待を実施する企業と実施しない企業を比較すると、実施企業の資本効率や成長性が非実施企業に比べてやや劣る傾向がみられます。短期的には株価もポジティブな反応を示しますが、長期的な影響は詳細な検証が必要でしょう。
オワコンと思われた「国内パソコン市場」が新成長期に入った理由
恩恵を受けそうな企業はどこ?
スマートフォンやタブレット端末の高性能化に伴い、一時は「オワコン」(終わったコンテンツ)扱いされたこともあるパソコン。ですが足元では、国内出荷台数の伸びが加速しています。なぜ今、国内のパソコン市場が新たな成長期に入っているのでしょうか。そして活性化する市場の中で、活躍しそうな企業はどこなのでしょうか。
中小型株へのネガティブ報道、その信憑性はいかほどか
今こそ中小型株投資のチャンス?
中小型株に対して否定的なマスメディアの記事が目立ってきています。大型株と比べて情報量や流動性に乏しい中小型株は、これまでも相場低迷期や短期的な株価急落場面では槍玉にあげられる傾向がありました。最近では、「投資信託の解約売りで中小型株が下落する」という説がまことしやかに報じられています。こうした中小型株に対する否定的な記事には、どの程度の信憑性があるのでしょうか。検証してみたいと思います。
消費増税がチャンスになる可能性のある「外食企業」はどこか
3つのキーワードで探る
消費税が増税される10月1日まで残り1ヵ月を切り、増税による消費の停滞が懸念されています。今回は「軽減税率」も導入される予定で、酒類などを除く食料品の消費税率は8%で据え置きとなります。このため、「税率の低い食料品を購入して、外食を控えるのでは」という意見があります。確かに、価格に敏感な層がそのような行動を取るケースもあるとみられます。しかし、いちよし経済研究所では、その影響は軽微で、中には消費増税がビジネスチャンスになる外食企業も出てくる可能性があると考えています。
フォロワー数ランキングで分析、「外食」の有望銘柄はどこ?
投資初心者にも身近なセクター
投資初心者によくある悩みの1つとして、個別株を買おうにも、どの銘柄を選べばいいのかわからない、というものがあります。そうした際にも選びやすい代表的な業種が「外食」ではないでしょうか。店舗が身近な場所にある企業であれば、どの程度にぎわっているのかが一目瞭然ですし、株主優待で食事券などがもらえる銘柄が多いのもメリットです。しかし一方で、競争の激しい業界でもあるため、業績の浮き沈みが大きいともいえます。外食業界の有望銘柄を探し出すには、どのような点に注目すべきなのでしょうか。今回は、外食銘柄の見極め方について解説したいと思います。
“異端”の躍進、がん治療に変革もたらすウイルス療法薬
成果上げる日本のベンチャー企業
ウイルスは病気を引き起こす厄介な存在ですが、その感染・増殖力を逆手に取り、がんを叩く薬剤が開発されています。それが、がんウイルス療法薬です。最近まで製薬業界でも「異端」扱いされていましたが、昨今、その高い治療効果に注目が集まり、大手製薬会社によるベンチャー企業の買収や導入が目立ちます。この分野では日本のベンチャー企業も健闘しています。つい最近も、提携の発表で株式市場を賑わせました。
中期計画を「達成する会社」と「しない会社」は何が違う?
達成企業に興味深い傾向
企業と投資家・株主の対話を活性化させるツールとして、中期経営計画(中計)の重要性が高まっています。一般的に中計で設定した定量目標の達成率は低く、数字そのものよりも、目標を達成するためにどのような施策を打つかということが重要という意見もあります。中計で設定した定量目標を達成した企業と達成できなかった企業を比較すると、どんな違いがあるのでしょうか。調べてみたところ、達成企業で興味深い傾向がみられました。
“産業のコメ”半導体業界で投資候補に入れたい企業は?
逆風下でも強みを発揮する3社
半導体は「産業のコメ」とも呼ばれるように、エレクトロニクス製品を中心に多くのものに搭載されています。特に今後はIoT(モノのインターネット)や次世代通信5Gといったジャンルを中心に、一層の需要が見込まれています。また、将来的には自動運転の普及も期待される自動車業界も、半導体にとって一大市場となってくるでしょう。しかしながら、「シリコンサイクル」と呼ばれる変動の波が大きく、半導体工場を新設・増設する設備投資は低調に推移しています。その中で独自の強みを発揮しているのが、シリコンウエハメーカーです。
「5G」関連投資が加速、要注目のハイテク銘柄は?
世界的に商用サービスが蠢動
2018年に国際標準団体が5G(第5世代移動通信システム)の基礎的な仕様を策定したことで、5G関連投資が動き出しています。5Gは現行の4G(LTE)よりも通信速度を高めた次世代の無線通信システムで、2020年頃より本格的な商用化が目指されています。そうした流れの中で、5G関連投資の恩恵を受ける日本のハイテク銘柄はどんな企業が考えられるのでしょうか。最新の開発動向を踏まえながら、検証してみたいと思います。
景気減速に負けない“真の「下町ロケット」銘柄”を探し出す
これが“リアル佃製作所”の7銘柄だ
機械業界の外需に陰りが生じています。工作機械の受注状況は、2018年10月以降、前年同月比でマイナスに転じ、2019年2月まで続いています。背景としては、スマートフォン新モデルの設備投資減少や、米中貿易摩擦に起因する中国を中心とした設備投資の手控えなどが考えられます。このような中、人気ドラマ「下町ロケット」の佃製作所のように、ニッチな分野での強みを武器に、厳しい事業環境を乗り越えて成長するポテンシャルのある機械関連メーカーをご紹介したいと思います。
銀座に新時代到来、大規模再開発がもたらした相乗効果とは?
「グレーター銀座」の登場
「銀座」は、明治時代から高級商店街として発展してきた歴史ある商業集積地です。近年は同時多発的な大規模再開発や施設活性化を背景として、今や「グレーター銀座」とも呼ぶべき広域かつ魅力的な商業集積地が誕生したと言えます。今後も、国内外の商業集積地との立地間競合において、強い競争優位性を発揮していくと期待されます。
重要イベント目白押し、2019年は創薬ベンチャーに注目
製薬会社との提携や開発の進展に期待
創薬ベンチャーが変わりつつあります。先行投資の関係で、長らく赤字続きの企業ばかりが目立ちましたが、近年は黒字企業や高い利益成長を続ける企業さえも現れてきました。背景にあるのは、製薬会社との提携の増加です。世界の創薬トレンドの変化がそれをもたらしました。この傾向は今後も続く見通しです。開発も進んでいます。すでに承認されたものや、承認待ちのものなど、臨床段階の進んだ開発品が目立ちます。はたして、2019年はどんな重要イベントが見込めるのでしょうか。