業務のしわ寄せがネック…誰もが働きやすくなる“職場改革”を
ベストなワークスタイルを選択できる社会へ
今の働き方に満足していますか?と聞かれた時、満足しています!と力強く答えられる人はどれくらいいるでしょうか。リクルートワークス研究所が2018年に行った調査によると、「仕事に満足している」と回答した人の割合は39.9%。この結果を裏返すと、およそ6割の人は何らかの不満を抱えているということになります。仕事への不満には、様々な要素があります。仕事内容や給与、役職などもその一つです。さらには勤務時間、勤務地、在宅勤務の可否、職場での人間関係といったことも影響します。一つひとつ細かく要素を洗い出していくと、どこかに不満は生じるものです。今仕事があるだけでも有難いこと。あれもこれも求めるのはワガママ。そう考えたり、諭されたりして諦めてきた人は少なくないはずですが、本当にそうなのでしょうか?
時短勤務NGで応募断念7割、なぜ求人はフルタイムばかりなのか
仕事と家庭の両立を阻む壁
テクノロジーの進化に伴い、仕事探しはとてもしやすくなりました。スマートフォンがあれば、いつでもどこでも空いた時間に求人検索することができます。もっと高い給与が得たい、新しいキャリアを積みたい、かつて従事した職種に戻りたい…仕事探しの動機は人それぞれです。しかし、希望条件を吟味していざ検索してみると、なかなか思うような求人に出会えません。そこで、少しずつ条件を外していくと希望する仕事に近いものに出会えることがあります。
闇雲に“オンライン化”しても、幸せな社会は訪れない理由
オンライン化して欲しいことトップ5
社会のあらゆる場でオンライン化が進められています。仕事シーンにおいては在宅勤務やワーケーションなど、ネット環境を整えて、職場に出勤しない働き方が推奨されるようになりました。オンライン化を前提に、ペーパーレスで業務が回っていく仕組みに変えて行こうとする企業が増え、就職活動ではテレビ電話で面接することも珍しくなくなりつつあります。あらゆるものがオンライン化していく時代。それは、合理的でストレスフリーな世界の到来を予感させます。仕事においては、できる限りの業務をオンライン化した方が、生産性が向上し企業の競争力も高まりそうです。しかしながら、介護や調理、工場での作業、プロスポーツなど、その場にいて直接業務に携わらなければならない、オンライン化が困難な仕事も多々あります。また、これからオンライン環境下で様々な業務経験が蓄積されていく中で、むしろ、敢えてリアルな場で行った方が良い業務があると再発見することもあるかもしれません。
“部長”の93%は男性、女性管理職が増えないのは「なりたい人が少ないから」なのか?
2020年女性管理職30%の政府目標、未だ遠く
2020年に女性管理職を30%にするという政府目標は、未達のまま期限を先延ばしすることになりました。今年は世界中がコロナ禍に苦しんでいます。しかし、新型コロナウイルスが蔓延していなかったとしても、目標達成は非現実的と言わざるを得ない状況でした。なぜ、女性の管理職が増えないのか?そもそも女性は管理職になりたがる人が少ない、という話を耳にすることがあります。また女性に限らず、そもそも誰もが管理職を目指している訳ではありません。しかし、もし“管理職になりたい人が少ない”という理由だけで女性管理職が増えないのだとしたら、原因は女性のマインドにあることになります。ところが世の中を見渡すと、日本にもたくさんの女性リーダーがいます。橋本聖子大臣や小池百合子東京都知事だけでなく、身近にも何人もの女性リーダーの顔が思い浮かぶはずです。それらの方々は、管理職を希望する珍しい女性たちの事例にすぎないのでしょうか。
「妻が家事を手伝ってくれる」…一歩先行く夫たちの言葉から学ぶこと
“ゼロメン以上イクメン未満”のパパたちへ
内閣府が公表している「男女共同参画白書 令和2年版」によると、令和元年の共働き世帯の数は1245万。一方、専業主婦世帯は582万と2倍以上の開きがあります。1990年代後半を境に、その差は年々大きくなっています。しかしながら、家事・育児については、妻の負担が減ったという声はあまり聞かれません。私が所属するしゅふJOB総研の調査でも、働きに出るようになった分、負担が増えたという妻たちからの声が聞こえてきます。もちろんご家庭ごとに差はありますが、総じて夫の協力は未だ不十分なようです。世の中には、仕事も家事も育児も見事にこなすイクメンもいますが、まだまだ少数派です。家事も育児も全くしないゼロメンも少なくなりつつあるようですが、多くの夫たちは、“ゼロメン以上イクメン未満”に分類されるのではないでしょうか。そんな、“ゼロメン以上イクメン未満”の夫たちの中でも、家事・育児に対して一歩積極的なスタンスを持っているパパたち4名を集め、しゅふJOB総研主催の座談会を行いました。そこで飛び交った発言の中から、印象に残った言葉をピックアップしてご紹介します。全員がITエンジニアでもある彼らは、家事・育児に対
働き方を変えたいと思った時、あなたに「武器」はありますか?
あなただけの第3の強みを見つけよう
総務省が発表した労働力調査によると、2020年6月の完全失業者数は195万人(前年同月比33万人増)。休業者数は236万人(前年同月比90万人増)で、合わせると431万人におよびます。一方、新型コロナウイルス感染拡大防止のために発令された緊急事態宣言を機に在宅勤務や時差出勤などの措置が取られました。それに対し、エッセンシャルワーカーなど、普段と変わらず出勤を続けた人たちもいます。これらの変化は働く人々の意識に少なからず影響を与え、コロナ禍をきっかけに働き方を見直したり、変えたいと考える人が増えたように思います。しかし、働き方を変えることは容易ではありません。あなたに都合のいい条件の求人は決して世の中に多くはなく、仮に運よく見つかったとしても、条件の良い仕事は得てして倍率が高いものです。では、今の働き方を変えたいと思った時、どうすればいいのでしょうか?できることの一つは、あなた自身の強みを把握しておくことです。仕事条件の交渉や転職などを通して希望をかなえたい時に、強みは成功確率を高める武器となります。
なぜ、在宅勤務にネガティブな印象を持つ主婦が増えたのか?
「家の中でも仕事に束縛される」37%
日本生産性本部が今年5月に発表した「新型コロナウイルスの感染拡大が働く人の意識に及ぼす調査」によると、自宅で勤務している人の比率29.0%。在宅勤務は、仕事と家庭の両立を希望する"働く主婦層"など、ワークライフバランスを重視する人が理想とする働き方の一つです。そんな在宅勤務が、皮肉にも新型コロナウイルスの蔓延によって促進されることとなりました。しかしどうやら、コロナ禍が生じる前と後とでは、在宅勤務に対する印象が微妙に変化しているようです。
妻はなぜ、家事育児の"対話なきワンオペ"に陥るのか?
ワンオペ経験「7割」より由々しき数字
期の変わり目である3月から4月にかけて、夫が転勤で単身赴任になった方もいるかもしれません。 徐々に企業側も社員側も意識が変化しつつあるとはいえ、今も会社都合による、転居を伴う転勤が行われています。夫の単身赴任によって、子どもたちとともに残された妻は、必然的に家事育児のワンオペ状態になります。
子どもへの体罰が法律で禁止に、"しつけと体罰の違い"を理解していますか?
4月から児童福祉法等改正法が施行
新型コロナウイルス感染拡大防止のために外出自粛したり、マスクの入手に過敏になったり、運動不足になったりすると、多くの人がストレスを蓄積していきます。過度なストレスは人の心を蝕みます。外出自粛はウイルスの感染拡大防止には役立つものの、蓄積されたストレスが暴力へと変わってしまうことも心配されます。中でも親による子どもへの暴力・虐待は、外出自粛で子どもの逃げ場が奪われるだけに、さらに助長されてしまう可能性が懸念されます。虐待する親に理由を聞くと、それはしつけだと答えます。しかし、命を落とすまで暴力を振るうことがしつけであるはずがありません。児童相談所への相談件数は右肩上がりに増え続けています。厚生労働省の発表によると、平成30年における児童相談所での児童虐待相談対応件数は15万9850件に及びます。そんな背景から児童福祉法等改正法がこの4月から施行され、親が子どもに体罰を加えてはならないことが法律で定められました。
新型コロナウイルスで、働く主婦の4割が休校に賛成する理由
“どちらともいえない”の声も4割弱
安倍首相が全国の小中学校、高校等に臨時休校を要請してからというもの、その賛否を巡って様々な意見が飛び交ってきました。休校要請は日本中に多大な影響を及ぼしましたが、中でも仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦”層は、最も大きな影響を受けた層の一つだと思います。新型コロナウイルスは世界中で猛威を振るい、感染者数は今や150万人をゆうに超えています。著名人の感染者も多数報告され、日本では稀代のコメディアンである志村けんさんが亡くなり、国中が大きな悲しみに包まれました。新型コロナウイルスの怖さが日増しに伝わるようになるにつれ、安倍首相の休校要請はより重みを持って受け止められるようになったと感じます。
働く主婦の7割が指摘する、少子化3大要因は克服可能か?
子どもの数が多いほど重い“お金”の問題
総務省によると、令和2年2月時点の日本の人口は概算値で1億2601万人。まだまだ多い印象があるかもしれません。しかし実は、2008年をピークに12年も前から人口は減少し続けています。一方で年間の出生数も減少し続けているため、人口減少は今後も長く続いていくことが見えています。そんな背景から、少子化は社会問題だと言われています。しゅふJOB総研が、働く主婦層713名に尋ねたところ、85.6%が社会問題だと回答しました。では、何が少子化を引き起こす原因となっているのでしょうか。そこを明らかにする上で、仕事と家庭の両立を希望する働く主婦層の声は参考になるはずです。
働く主婦たちが「子育てとの両立で利用したいサービス」、断トツの1位は?
育児の負担は家庭によって様々だけれども
小泉進次郎環境大臣の育休取得は賛否両論を巻き起こしました。論争が起きるということは、男性の育児がまだまだ社会に浸透していないことの裏返しとも言えます。日本では、育児は女性がするものという認識が根強く残っていると感じます。その呪縛がある限り、子育ての負荷は女性の方に重くのしかかりがちです。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦”にとっては、子育ての負荷が減らないままでは、働けば働くほど心身を疲弊させてしまうことになります。では、どんなサービスがあれば働く主婦は助かるのか。純粋にサービス自体のニーズを探るため、金銭面での負担は考慮しないという条件で調査してみました。
9割の主婦が、時給次第で扶養を外して働くことを選ぶ?!
首都圏なら1,500円以上が6割
パートで働く人の厚生年金加入要件を拡大する案が検討されています。今は従業員501人以上が対象ですが、段階的に従業員51人以上にまで引き下げる案です。しかし、厚生年金に加入できるようになることを歓迎する人もいる反面、その保険料分が給与から差し引かれることを懸念する人もいます。所得税の配偶者控除を含め、扶養枠の適用については賛否の声が入り混じっています。少子高齢化が進む中で保険の支え手(支払う側)を増やす必要性も議論されており、扶養枠自体をなくすべきだという意見もあります。一方で、中には働きたくてもそれがかなわない人がいることも忘れてはなりません。人によって事情は異なります。誰もが納得できる制度作りは簡単ではありません。扶養枠内に収入を抑えるメリットは、税金や保険料などが優遇されることです。では、もし仮に高い収入が得やすい環境が実現したとしたらどうなのでしょうか?しゅふJOB総研では、そんな観点で仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦”層に調査しました。
なぜ主婦層の7割は、就職氷河期世代支援に期待しないのか?
“今更感がある”、“もう中年”の声も
政府は就職氷河期世代の人たちを支援し、3年で30万人の正規雇用者を増やす目標を掲げています。就職氷河期世代支援プログラムの概要には、支援対象について以下のように記されています。「支援対象としては、正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働く者(少なくとも50万人)、就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者、社会とのつながりを作り、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする者など、100万人程度と見込む」上記にある100万人の対象者への支援は必要だと思います。しかしながら、就職氷河期世代に生まれたために辛い思いをした層を支援するにあたって、「30万人の正規雇用者を増やす」ことは、果たして適切な目標だと言えるのでしょうか?
給与の支払われ方にモヤモヤ…あなたは時間派?成果派?
時短×ハイキャリア女性は"成果派"4割
働き方改革を推進する法律改正で、残業は厳しく制限されるようになりました。しかし、仕事時間が短くなることは歓迎するものの、その分給与が減ってしまっては素直に喜べないという声もあります。同一労働同一賃金の実現に向けた法律改正も行われました。同じ労働をすれば同じ給与が支払われる、という考え方に近づけようとするものです。それ自体は歓迎されるべきことだと思いますが、一方で同一“成果”同一賃金という考え方についてはあまり議論されていないように思います。同一成果同一賃金であれば、費やした時間の長さに関係なく、同じ成果であれば同じ賃金が支払われることになります。その考え方にもとづくならば、長く働いても短く働いても、成果が同じであれば給与は変わらないことになります。働いた時間の長さではなく、成果・実績で評価されるプロスポーツ選手の給与の考え方に近いと言えるかもしれません。
消費増税で“買うのガマン”5割、“必要なもの吟味”8割
半数の働く主婦に、購買意識の変化
10月1日より、消費税が10%へと引き上げられました。軽減税率制度によって8%に据え置かれる商品もあるとはいえ、早速増税を実感している人も多いのではないでしょうか。日本に消費税が導入されたのは、いまからちょうど30年前の平成元年。3%から始まり、5%、8%と徐々に引き上げられてきました。そして、今回の増税で消費税率は10%。導入時の3倍超にも及びますが、政府は幼児教育・保育の無償化など、全世代型社会保障制度への転換を目指すために必要と説明しています。一方で消費税は、人々の生活シーンに密接に関わる最も身近な税金でもあります。今回の増税は、購買意識や行動にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
通勤混雑なら、テレワークより時差出勤?希望差2倍のワケ
テレワークを阻害する6つの原因
今年9月9日、台風15号が首都圏を直撃しJRは計画運休を実施。日経新聞は277万7,000人に影響が出たと報じました。地震などの災害は突然発生します。その点、台風はある程度予測ができるので数日前から対策することが可能です。今回、JRは事前に計画運休を決めることができました。一方、災害ではありませんが、何年も前から通勤混雑の発生が予測されているイベントがあります。2020年に開催される東京オリンピックです。2020年7月24日~8月9日の約2週間、首都圏には国内外から観光客が訪れます。あらかじめ通勤混雑が予測される時、あなたはどんな準備をし、どのように働きますか。
世帯年収500万未満の主婦は、日雇い派遣で働けないワケ
日雇い派遣禁止の成果ない51.4%
あなたは、日雇い派遣で働いたことがありますか?事務系職種であればスポットとか単発などと呼ばれています。短期間だけ働く派遣のお仕事です。例えば選挙の開票業務や資格試験の監督などで一日だけ派遣で働く、というケースなどが日雇い派遣に該当します。その日雇い派遣が、約7年前の労働者派遣法改正によって原則禁止となったことはあまり知られていません。原則禁止となってから、日雇い派遣がメディアで取り上げられることは殆どありませんでした。また、派遣で働く人は全雇用者の2.5%(労働力調査2019年6月データより)しかおらず、その中の日雇い派遣だけを原則禁止にしても、直接影響を受ける人は少なかったという事情もあるのかもしれません。しかし実は、仕事と家庭を両立させたいと考える“働く主婦層”の中には、日雇い派遣を希望する人がたくさんいます。