日本株を物色するなら今!底打ちが迫るとみる理由
新年度相場に期待
日経平均株価は先月同様、3月SQ(株価指数先物取引等の特別清算指数)算出に前後して一時急落を強いられたものの、今回も早期の切り返しで日本株の底堅さを確認する格好となりました。世界に目を転じると米NASDAQ総合指数やドイツDAX指数などは昨年10月以来の水準を回復するなど、いち早く、またより明確な上値追いの気運を示しはじめています。大手メディアが殊更に景気不安を煽るなか、「世界の景気敏感株」とされる日本株はより厳しいプレッシャーに晒されましたが、過剰な警戒の修正タイミングは着実に接近しているのではないでしょうか?
「嵐」のCD初動売上枚数が“日本の景気指標”という衝撃事実
活動休止までは景気を下支え?
2020年12月31日での活動休止を発表した「嵐」。国民的人気グループである彼らのシングルCDの初動売上枚数(発売日から最初の1週間の売り上げ)などは、長きにわたり私の景気動向の早期把握に役立ってきました。今回は、これまでの「嵐」のCDによる景気動向分析を振り返るとともに、活動休止までの2年弱の間に彼らの活動が景気に及ぼす影響に関して考察してみることにします。
「中国景気の減速」というの、そろそろやめませんか?
経済成長と景気循環は別の話
「中国景気の減速」という言葉は、最近、枕詞のように使われています。「中国景気の減速で」日本の輸出が落ち込んだ、「中国景気の減速で」上場企業の業績が大幅減益となった、等々です。どんな悪いことも、とりあえず「中国景気の減速で」と言っておけば説明がつけられそうな風潮です。たしかに、中国の景気は芳しくありません。2018年の実質国内総生産(GDP)成長率は6.6%と28年ぶりの低水準でした。2月の輸出は前年比で2割も減少、1~2月の工業生産の伸びもリーマン・ショック直後以来、10年ぶりの低水準でした。
がんによる「2つの経済的なリスク」にどう備えるべきか?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、がんにどう備えたらいいのかわからないという、生命保険に未加入の38歳の女性。厚労省の調査によると、日本人の約3人に1人はがんで亡くなっているそうです。万が一、がんを罹った時の経済的リスクの備え方について、FPのたけやきみこ氏がお答えします。生命保険の必要性と、60歳以降の保険料の支払いについて悩んでいます。周囲でがんになる人の話を聞く機会が多く、とても気になるようになりました。民間の生命保険に入っていないため、現在加入を検討しています。医療保険分は、高額療養費や貯金で賄えると思いますが、がんになったときの備えについてはよくわからないので教えてください。また、老後の備えが、貯金と公的年金だけでは不安です。老後の備えは生命保険ではどのようなものが良いのでしょうか。60歳以降は給料が5~7割減額になると知り、年金の受給が始まらない期間に保険料を現役の頃と同じように払っていけるのか心配です。アドバイスよろしくお願いします。〈相談者プロフィール〉・女性、
お金の知識を身につけるなら、人気マンガ家がすすめる経済本3選
「キミカネ」の次に読むべき本は?
夫婦のかけあいでわかりやすく初歩的な経済の知識を知ることができる、累計7万部(紙&電子)の大ヒット経済エッセイマンガ『キミのお金はどこに消えるのか』。著者・井上純一さんに、経済とマンガ表現の相性の良さや、本書の次に読むのにおすすめのブックリストを紹介していただきました。経済のことは苦手、挫折した……といった人でももう一度学び直せるヒントになりますよ。
なぜ米ドルが堅調なのか、説明しにくい理由を説明する
米国からみた為替動向を分析
米ドル円の相場は、111円台前半で推移しており(2019年3月13日執筆時点)、わが国の株式市場に一定の安心感を与えています。しかしながら、なにがこの米ドル高・円安をもたらしているかを説明するのは簡単なことではありません。
中国株は反発したのに「中国関連銘柄」が値下がりする理由
東レ、コマツは株価ジリ安
世界中の金融市場関係者が中国経済の先行きに神経を尖らせています。日本の国会に相当する中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日から11日間の日程で開幕しました。李克強(リー・クォーチャン)首相は同日、政府活動報告を行い、2019年の経済成長率目標を「6~6.5%」と2年ぶりに下げました。2018年の目標は「6.5%前後」だったのに対し、実質成長率は6.6%。前年実績(6.8%)を下回って着地しました。中でも同年10~12月期は6.4%にとどまり、同7~9月期の6.5%から伸び率が縮小していました。2019年目標の引き下げは、こうした減速傾向を反映したものです。
国内景気に暗雲、秋口にかけての復活シナリオを説く
鍵は電子部品・デバイスの在庫調整
国内景気に対する海外からの逆風が強まりをみせています。先般発表された1月の鉱工業生産は前月比3.7%低下と、市場予想を大きく下回りました。足元、急激な落ち込みを示している輸出動向を如実に反映した動きと捉えられますが、これで3ヵ月連続の低下となったことから、経済産業省では基調判断を「緩やかな持ち直し」から「生産は足踏みしている」に下方修正しました。産業用ロボットや半導体製造装置が減少した生産用機械工業、NANDやDRAMといった半導体メモリーなどを含む電子部品・デバイス工業の落ち込みが目立つなど、中国向け輸出の失速が直撃した格好となっています。ただ、そうしたなかで電子部品・デバイスの在庫調整が順調に進展していることは、大いに注目すべき事象と思われます。今回は、このような状況下にある国内景気の見通しについて解説します。
人気経済マンガが警鐘、いま消費増税することの危険性
偉い人の経済政策が、必ずしも正しいとは限らない
「日本人が意外と知らない経済学の初歩をわかりやすく伝えたい」と、経済コミックエッセイ『キミのお金はどこに消えるのか』(通称『キミカネ』)に挑戦した漫画家の井上純一さん。日本の常識に染まっていない中国人妻の月(ゆえ)さんとのかけあいは、 “消費増税は仕方のないこと” “お金を使うのは悪いこと”“公共事業は無駄遣い”という長年思いこんでいた私たちの思いこみを、マンガならではの軽やかさでサッと拭ってくれます。今回は、消費税増税で一体どのようなことが起こるか、公共事業が必要な理由、持っているだけでは役に立たないお金について、解説してもらいました。
中国の自動車市場が“冬の時代”へ、残された成長余地を探る
消費喚起政策効果より構造的変化に注目
昨年、中国の新車販売台数は前年比2.8%減の2,808万台と前年割れになりました。28年連続で拡大してきた世界最大の自動車市場に変調の兆しが表れています。中国の自動車市場で今、何が起こっているのでしょうか。
国の借金は本当に「悪」!?経済のキモがわかるエッセイマンガ
『中国嫁日記』作者が“お金”をテーマにした理由
知識があった方がいいとわかっていながら、手軽に学べる機会がないために苦手なままでいる人も多い、経済についての基本的な知識。今回は、エッセイマンガでわかりやすく経済の面白さを気づかせてくれる『キミのお金はどこに消えるのか』(KADOKAWA)――通称『キミカネ』で話題の漫画家・井上純一さんに、お金にまつわるさまざまなお話を聞きました。「“国の借金”の本当の意味」「医療費が増えると日本はどうなるのか」……など経済を学ぶとわかる世の中の動きについて教えてもらいました。
地震に強い国へ、国土強靭化に向けた公共投資が拡大
防災関連の企業に追い風
昨年は大阪北部で発生した震度6弱の強い地震、西日本豪雨、北海道地震など、大規模な自然災害による被害が相次ぎました。被害を受けた空港や河川、病院、電力などの重要なインフラを補修するために、政府は2018年度から2020年度までの3年間で3兆円を超す対策を行う方針を固め、2019年4月から始まる2019年度の当初予算ベースの公共事業関係費は前年度と比べて16%増の6.9兆円と10年振りの高い水準に増加しています。今回は2019年度に拡大する公共投資で重点が置かれる国土強靭化政策と関連企業をご紹介します。
“試される大地”北海道で感じた現地経済の不安と光明
大地震がまたも発生
「各都道府県の有効求人倍率がすべて1倍を超えている」――。アベノミクスなどの経済政策の効果が広く波及していると自己分析する現政権は、その成果をしきりに強調します。では、地方に住む人たちはいったいどう受け止めているのでしょうか。中でも筆者が注視しているのは、北海道の景気動向です。かつて北海道の放送局に勤務し、経済記者として働いていた経験があるからです。2月21日夜には最大震度6弱の地震が発生。その影響などが心配です。
FRBの姿勢変化でも1ドル=110円前後のレンジ相場が続く理由
購買力平価は一段の円高を支持?
「君子は豹変す」、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のことです。今年に入りFRBの姿勢がハト派にシフトしたのは明らかで、ドル円相場の環境は昨年とは明確に変化したと言えます。また、以前から市場の一部では購買力平価に比べて円の水準は割安という声も聞かれています。今後は円高リスクが高まると考えるべきでしょうか。
あっぱれFRB、政策変更を波乱なく市場に浸透させたその手腕
スタンス変更は各国にも波及する?
米政治の混乱や企業業績などの懸念材料はあるものの、日米の株価は昨年10~12月期とは異なり、落ち着きを取り戻しています。今回はこの背景、特に米連邦準備理事会(FRB)の政策変更について、お話しします。
景気減速が表面化、アジア新興国に見る米中貿易戦争の深刻な影響
逆境乗り越える国はどこ?
世界的には、米中貿易戦争の行方や中国の景気鈍化などが最大の注目材料となっていますが、直近はその影響がアジアの新興国に拡がりつつあります。どのような国、企業が影響を多く受けているか、今後の見通しを含めて考えてみたいと思います。
世界の“一流”は金融相場が不透明な時、どう“お金を守る”のか
株価ピークアウト局面の“賢い選択”は?
お金や資産運用に詳しくないという方でも、2018年の終わりから2019年の初めにかけて、株式市場の動きが大きなニュースになっていたことを覚えているのではないでしょうか。実際、2019年の株式市場は不透明だと言われています。お金の動きに限らないことですが、未来を正確に予測することは極めて難しいものです。「不透明」という見通しは、とても真っ当だといえるでしょう。それでは、こうした状況で、世界の富裕層はどのように資産運用を行い、お金を守るのでしょうか。「富裕層の資産運用」と聞くと、自分とは遠い世界の話だと思いがちですが、そんなことはありません。今の世代だけではなく、子や孫へと、世代を超えて資産を守っている富裕層の資産運用は、私たち1人ひとりが将来に備えるうえでとても参考になります。
現地取材で感じた“胸の内”、揺れる中国経済の着地点は?
貿易摩擦、米中の目的は同じ?
米国との通商問題に揺れる中国。現地では、経済改革や成長戦略がどうとらえられているのでしょうか。1月に北京市と深圳市を訪れ、現地の企業経営者や経済専門家などの話を聞く機会がありました。今回は、筆者が感じた最新の中国事情をレポートします。