2019年為替相場を大予想!ポイントを徹底解説
あの不況前の環境と似ている?
今年も残すところわずかとなりました。ここまでのドル円相場を振り返ってみると、3月下旬に一時104円56銭まで円高が進みましたが、その後は基本的に円高修正の動きとなっています。米連邦準備制度理事会(FRB)の段階的な利上げがドル高を牽引したと言え、円下落ではなくドル上昇だったという表現が当てはまるかもしれません。結局、10月上旬には一時114円55銭まで円安に振れ、ここまで年間のレンジは概ね10円となっています。ひるがえって2019年はどのような動きになるでしょうか。基本シナリオは「米国の利上げ停止」になります。では、詳しく解説したいと思います。
経済成長率の減速は、本当に不幸せなのか
株価の下落予想にも直結しない?
最近、「2019年の世界経済の成長率は減速する」といった報道を目にします。今年10月にIMF(国際通貨基金)が公表した世界の成長率見通しは、2018年、2019年ともに同水準の3.7%で、「減速」とは予測していません。しかし、こと先進国経済については2018年2.4%から2019年2.1%に「減速」すると予測しています。ただしこれは、あくまで「減速」であって「後退(マイナス成長あるいはリセッション)」とまでは予測していません。では、投資家の観点からは、この経済成長率の「減速」をどのように受け止めれば良いのでしょうか。
緊急現地報告「混沌のフランスで今、何が起きているのか」
日本にとっても他人事ではない?
フランスでは12月8日、パリをはじめとする全国各地の都市で約12万5,000人が参加したデモが行われました。大規模な抗議行動はこれで4週連続です。デモは当初、燃料税の引き上げに異を唱えるのが目的で行われていました。しかし、今では「反政権」の色合いを濃くしています。参加した人の多くがデモの象徴とされる「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)」を身にまとっており、パリでのジレ・ジョーヌと警官の衝突などがフランスのテレビで繰り返し放映されました。フランスのメディアは「ジレ・ジョーヌの危機」などと報道。8日にはパリで暴徒と化したデモ隊の一部が商店のショーウィンドウを割ったり、略奪を働いたりするなど、抗議行動が激化。政府に動員された治安維持隊が催涙ガスや放水で、デモ隊の投石などに応酬しました。デモの参加者すべてが過激な行動へ走ったわけではなく、テレビでは治安維持隊と話し込む人の姿なども映しだされていました。それでも、全国で計2,000人近くが取り調べを受け、1,300人余りが身柄を拘束されました。デモ隊と警官の双方に合わせて約130人のケガ人も出ています。経済のグローバル化が進む中、こうした事態は日本に
市場に忍び寄る景気後退懸念は本物か?
市場不安心理との戦い
米国の株式市場は先週末にも大きく下落しました。現在、株式市場を巡る様々な悪材料が取りざたされています。これらの悪材料の背景にあって、市場の不安心理を増幅させている要因は、米国の景気後退懸念(リセッション入り懸念)であると思われます。では、本当に景気は後退する局面に来ているのでしょうか。現在悪材料の1つとされている米国金利をベースに考えてみましょう。
内憂外患の台湾、“ハイテク・アイランド”は正念場に
政権交代の機運高まる
11月6日、米国では中間選挙が実施されました。トランプ大統領の就任後2年間の政権運営に対する国民からの評価という位置づけとして、また、結果次第で世界にも大きな波紋を呼ぶ可能性があるため注目されていましたが、ほぼ予想通りの結果となりました。実は同じ11月に、もう一つ注目の中間選挙がありました。11月24日に台湾で実施された統一地方選挙です。この選挙結果が今、台湾を大きく揺るがしています。
トランプ「ねじれ議会」で2019年の米国経済見通しは?
米中間選挙から約1ヶ月
2018年11月、米国で大統領選挙の2年後に実施される中間選挙が行われました。予想通り、上院は共和党、下院は民主党が過半数の議席を獲得し、来年1月から「ねじれ」議会になることが確定しました。では、今回の結果を投資家の観点からどのように受け止めれば良いのでしょうか。
日本に照準?米国「ねじれ議会」でトランプ外交の矛先は
安倍政権の守りは堅牢か
米中間選挙は、事前の予想通り与党・共和党が上院で勝利する一方、野党・民主党が下院で多数派を握る「ねじれ議会」が生じる結果となりました。まずは互いに融和ムードを優先する姿勢を前面に押し出してはいますが、不法移民対策などを巡る溝は深く、目先、債務上限の引き上げや予算審議など財政運営が混乱するリスクを拭えそうにありません。
弱含む経済指標、“人気お笑い番組”から景気変調を点検
アベノミクス景気はどうなる?
内閣府・景気動向指数を使った機械的な景気の基調判断で、9月分は「足踏みを示している」に変更されました。それまで最上位の「改善を示している」という判断が2016年10月分以降、23ヵ月連続して続いていたので、久しぶりの下方修正となりました。景気動向指数の一致系列の第1系列に採用されているのが鉱工業生産指数ですが、この9月分は前月比マイナス、そしてそれを含む7~9月期は前期比マイナスでした。また7~9月期実質GDP(国内総生産)も、前期比年率▲1.2%とマイナス成長になりました。このように、主要経済指標の多くが足元の7~9月期に変調をきたしています。息の長い景気拡張局面を続けてきたアベノミクス景気はどうなるのでしょうか。足元の景気を点検したいと思います。
ミャンマーは今、魅力的な投資先か?
アジア最後のフロンティア
日本で新興国投資がブームになったのは、もう5年以上も前の話になります。ゴールドマンサックス証券に所属するアナリストが2003年10月に書いた「Dreaming with BRICs: The Path to 2050」(BRICsとともに見る夢:2050年への道)というレポートがきっかけで、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)への投資が日本でも流行りました。そして、投資家はフロンティア地域への投資ということで、更なる発展途上の国への投資機会を求めました。なかでも、ミャンマーは「アジア最後のフロンティア」とも呼ばれましたが、気づけば日本国内での新興国への投資熱は下がっていきました。今回は、ミャンマーの現状を見ていきます。
株式投資は11月が狙いどき!は本当なのか
過去14年のデータから発見
波乱の10月を終え、今年も残すところあと2ヶ月。注目された米中間選挙も終え、この先の株式市場はどのようになるのでしょうか?
インバウンドに沸く関西企業、“大穴”有望銘柄はどこ?
地元経済への影響度は東京以上
「インバウンド」という言葉が広く一般的に使われるようになったのは2015年ごろでしょうか。ちょうどこの年は、日本を訪れる外国人旅行者(インバウンド)の数が45年ぶりに海外旅行をする日本人(アウトバウンド)の数を上回りました。また、中国人旅行者の豪快な買い物が注目を集めて、「爆買い」という言葉は新語・流行語大賞を受賞しました。さすがに「爆買い」は一時的なブームに終わりましたが、その後もインバウンドは順調に増加が続いています。観光庁が6月に発表した「平成30年版観光白書」によると、昨年は2,869万人の外国人観光客が日本を訪れ、約4兆円の旅行消費だけでなく、帰国後のインターネットを通じた日本商品の買い物(越境EC)で6,000億~8,000億円程度、さらには宿泊業者の建築投資約1兆円など、多大な経済効果を日本にもたらしています。第2次安倍政権がデフレ脱却に向けて取り組んだ経済政策「アベノミクス」は、それなりの効果を生み出しましたが、その間に観光がGDP(国内総生産)に占める割合をはるかに上回る規模の貢献をしており、日本経済成長の主要エンジンへと変化しつつあります。
米中間選挙がどんな結果なら、株価は上昇しやすいか
見方を変えると傾向も変わる
米国では、4年に1回、大統領選挙が行われます。2年後の“中間の年”に、日本で言う国会議員に当たる連邦議員の選挙が行われます。これが中間選挙です。今年はこの“中間の年”にあたり、11月6日に中間選挙が行われます。米国の選挙制度は複雑で、一般の人に分かりにくいところがあります。もちろん興味があれば正確に知っておく方が良いですが、米国は日本とも関係が深いとはいえ、さすがに他国のことです。一般の読者の皆さんは、過去の選挙後に株価がどう動いてきたかなど、日本株への影響を考えたり、知ったりすることの方が有益かもしれません。実はこの中間選挙、古くから日本の株価と強い関係があるので運用のプロも注目しているのです。
不安定な株式市場はいつまで?反転時期をこう読む!
まずは落ち着こう
前回の筆者記事(10月19日付「株式市場の下落は、一過性のものなのか 」)では、本年1~3月の下落局面と同じように 、今回の株式市場の不安定化局面も一過性のものであり、年単位の下落に入るというようなトレンド転換にはならないという見方をお伝えしました。その理由としては、景気・企業業績自体の腰折れを現時点では想定していないことです。今回の記事では、もう少し、現在の不安定な状況を確認したいと考えます。
株式市場の下落は、一過性のものなのか
株安を受けて下落要因を整理
10月10日の米国株下落を引き金として、世界の株式市場は不安定な状況に陥っています。今回は、この下落局面が一過性のものであるか否かについて考えます。
通貨安でも経済好調、インドルピーの戻りはいつ?
直近GDP成長率は前年同期比8.2%増
2018年は5月辺りから新興国からの資金流出の動きが顕著になっていますが、なかでも特に目立つのが新興国通貨の売りです。経常赤字国を中心に通貨安基調となっています。アジア新興国では、インド、インドネシア、フィリピンなどの通貨の下落が目立っていますが、同じ通貨安でもその要因、背景は異なっています。このうち、インド経済およびインド・ルピーの現状と見通しについて考えてみたいと思います。
中国経済の行方を占う「ぼっち消費」の知られざる実態
都市部は“総ぼっち”化?
デジタル化、モバイル化が急速に進む中国社会。スマホとともに育った多くの一人っ子は、その前の世代と仕事への考え方やライフスタイル、消費性向が大きく異なります。1人で過ごすことにそれほど抵抗はなく、手元のスマートフォンには1人でも十分楽しめるコンテンツがたくさんあります。これまでの地縁、血縁、同僚といった“しがらみ”やその付き合いよりも自分の時間を大切にする傾向があり、「ぼっち」といえども、そこに悲壮感は感じられません。このような状況の中で、新たな消費経済のあり方として注目されているのが、1人で楽しく、快適に過ごすための「ぼっち」消費です。
知る人ぞ知る「“爆速”経済統計」の徹底活用術
経済統計にも速報化の波
経済状況を把握する統計は公表までの時間が短いほど「今」を知ることができ、役立ちます。パソコンに続きスマートフォンが普及し、インターネットを使った調査も、従来に比べ一層簡単にできるようになってきました。こうした時代の流れを受けて、最近は新しい「速報化」の動きが出てきました。内閣府は、2016年9月から「消費者マインドアンケート調査」(試行)という新しい調査を実施してきています。「消費動向調査」など従来の調査では調査対象に選ばれないと回答する権利はありませんが、消費者マインドアンケート調査は誰もが自発的に自由に参加できることが最大の特徴です。結果は内閣府の消費動向調査のホームページ(HP)上に掲載されますが、残念なことにまだ試行的な調査ということもあってか、新聞に掲載されたことがないので、有用なのに知っている人は極めて少ない調査です。
株式市場に強気と弱気が共存、個人投資家はどうすべき?
専門家の見方は真っ二つ
日経平均株価は2万2,000円台で、膠着しつつあります。ここから先の展開について、専門家の意見は分かれています。「年末高に向け、上昇のマグマがたまってきている」と超強気を語る人がいる一方、「バブル崩壊が近づいている」と超弱気の人もいます。こんな時、個人投資家はどうしたら良いのでしょうか。