はじめに
新入園、新入学、就職など、春は子供に関する家計の収支が変動する季節。家計簿をつけて過去を振り返るだけでなく、家計の予算「マネープラン」を作成して未来に目を向けていくことで、戦略的に教育資金や老後資金を貯められるのが理想です。特に、出産などで将来の家計に大きな変動が見込まれる場合に、計画的にお金を準備することができます。
未来の家族年表をつくってみる
日ごろから家計簿をつけている人もいると思いますが、仕事に子育てに忙しいと、家計管理は後回しになりがちです。特に共働きの場合は収入の入り口が二つあるため、家計の支出を把握していなくても、なんとなく家計がまわっているということもあります。
手取り収入は増えない、将来の年金も期待できない……と不安を抱えているならマネープランを作成してみることをおすすめします。
起業したい、子供を留学させたい、趣味に時間とお金を費やしたい、老後は地方に移住したい、などさまざまな夢があると思いますが、その夢にかかる費用を見積もり、やりたいことを思い切り詰め込んだマネープランから現実的なものへと精査していきます。
それでは実際の作成方法についてみていきましょう。
マネープランのつくり方
最初に、家族の未来年表を作ります。現在から老後までの年数、そのときの家族一人ひとりの年齢を年表のように一覧にしていきます。
次に、子供の年齢に合わせてライフイベントを記入します。家や車などの購入の予定があれば入れておきましょう。現在、住宅ローンの返済がある人は、その残り年数の記入も忘れずに。税金の住宅ローン控除を受けている場合は、残りの控除期間もわかるようにしておきます。住宅ローンの繰上げ返済を検討する際の目安にもなります。
それから、夫婦それぞれの手取り収入を、将来の予測も含めて記入していきます。自由に使える金額を知るために手取り給与の年間合計額を書きましょう。
出産の予定がある場合は、育児休業期間中や産後の時短勤務など、収入が減る期間も注意が必要です。
収入の次は支出です。食費や日用品購入などの生活費、それ以外にも住宅ローン、教育費、レジャー費などを大まかな項目別に。賃貸住宅に居住している場合には更新料の発生を、住宅を購入している場合には定期的に必要となる住宅修繕のための費用も見込んでおきます。
<マネープラン作成例>