はじめに
子ども3人に迷惑をかけたくない!
<ケース2>
B子さんは、48歳。今は正社員で働き、子ども3人の教育費をコツコツ貯めているシングルマザー。しかし、6年前にリボ払いをはじめたことがきっかけでカードの支払額が月々3万円に。
子ども3人を抱え、シングルマザーとなったB子さん。当時の給与の手取り額は16万円。現金で支払えない買い物はクレジットカードで支払っていました。そんな生活を繰り返していると、カード会社からの請求は20万円になりました。
20万円を一括で支払えないので、カード会社のお客様相談センターに連絡。すると「リボ払いは便利なシステムですよ」と勧められ、月3万円のリボ払いに変更しました。
毎月3万円ずつのリボ払いをしている中、借入金額が大きくなっていることはなんとなくわかっていましたが、「買い物でいくら使ってしまい、今どのくらい借り入れがあるのか怖い。現実を見たくない」という気持ちの方が大きく、気付けば4年が過ぎました。その頃は、精神状態も良くなく、仕事どころではなかった時期があったと振り返ります。
しかし、「このままではいけない!子どもを育てられなくなる」と親戚に電話をして、一緒にカードの明細を見て「いくら借入があるか」を計算。総額40万円程度とわかりました。
親戚の目の前でカードをはさみで切り、もう2度と借りないと決め、40万円を親戚に肩代わりをしてもらいました。そして今は正社員で仕事が見つかり、親戚に返済をしています。
2人のケースから見えるリボ払い後の特徴
2人のようなケースは、女性の家計相談ではよくあります。最初は、「一括での返済が厳しい」という軽い理由やカード会社からの勧めもありリボ払いを選択していますが、手軽さから何度も利用するうちに支払いは長期にわたっていきます。
更に子どもの教育費もかさむ時期と重なるため、その後、複数のカードで支払いをまわすという自転車操業を5年以上続ける結果となったのです。
リボ払いの便利な点と注意点
リボ払いの便利な点は毎月の支払いが一定の額に抑えられるので、買い物がしやすく、支払いの計画が立てやすい点です。逆に無計画に何度もリボ払いを利用していくと支払い残高が増えるだけでなく、手数料も増えます。結果、支払期限が伸びてしまい、なかなか支払いが終わらない状況になります。
リボ払いを選択するときは「返済の期限を決める」「返済が終わるまで新規のリボ払いをしない」と心に決めて利用しましょう。そして、何より収入より多く利用してしまうこと事態が、家計にとっては健全ではありません。これを機に家計を見直してはいかがでしょうか。