老後費用はリタイアするまでに夫婦で2700万円が目安

ご主人の年齢が50歳とのことで、子どもたちの教育費も心配ですが、老後資金についても気になりますよね。

世界一の長寿を誇る日本。現在の日本人男性の平均寿命は81.09歳、女性は87.26歳となっています。65歳で定年退職を迎えると、平均寿命まで生きて、男性が16年、女性は実に22年もの老後生活が続きます。

少子高齢化が加速し、将来の年金不安が高まる中で、老後までに一体どれくらいお金を貯めておいたら良いのか、心配になりますよね。そこで、現在すでにリタイア生活を送っている人の平均的な家計を参考にみてみましょう。リタイア世帯の生活費は、夫婦の場合で約26万4000円となっています(総務省「家計調査」2017年)。もらえる公的年金の平均額などと相殺すると、約5万5000円の“赤字”になっています。

ちなみに、90歳まで生きると仮定すると、毎月約5万5000円を26年間貯蓄から取り崩すことになるので、1716万円ものお金が足りません。このお金に加えて高齢になると、病気や介護状態になる可能性も高く、医療費、介護費用として1人あたり500万円程度を準備しておきたいところです。そうすると、リタイアするまでに夫婦で最低2700万円は貯めておきたいところです。

ただし、上記のデータは、衣食住の基本生活かつ、持ち家を前提にした費用です。旅行に行ったり、高級レストレンで食事をしたり、孫にお小遣いをあげたりと、いわゆる、ゆとりある老後を送るためには、夫婦2人合わせて35万円~36万円が必要といわれています。

ご相談者さんの家計を拝見すると、現在の収支から毎月15万円程度は貯蓄できそうです。その一部を老後のための費用に積み立てしていきたいところですが、ご主人も定年まで15年あるとのことなので、少しリスクをとって効率的に増やしていきましょう。例えば、つみたてNISAを利用して毎月3万円を5%の利回りの投資信託で15年間積み立てたとします。積立元本540万円に対して、約800万円になります。ご相談者さんはまだ30年以上働けるとのことなので、仮に毎月3万円、5%の利回りの投資信託で20年間積み立てることができると、約1250万円になります。

教育資金同様、老後資金についても上記のデータを参考に自分たちのケースではどれくらいの資金が必要なのかイメージしてみましょう。教育資金も老後資金も目標とする金額のイメージが把握できれば、毎月貯蓄に回せる金額のうち、どれくらいを教育費の準備に回し、どれくらいを老後資金の準備に回すのかを把握できるでしょう。

現在の家計の状況では実現が難しいのであれば、収入を増やすか、目標を変更するかなどして、調整する必要があります。

アパート投資も土地活用も中長期的な視点で考える

アパート投資、土地活用についてですが、具体的な投資エリアや物件の状況などが把握できていないため、正直なところ、明確なアドバイスは難しいところです。

現在は家賃収入がきちんと入ってきて、ローンを返済した後も毎月15万円程度手元に残っているようですね。ただし、アパートは、収益も大きい反面、ひとたび入居者が次々に退去して空室が増えてしまうなどの事態に陥ると、ローンの返済が困難になり家計は大きな打撃をうけます。

残りのローンが15年あるとのことですが、今後日本の人口は右肩下がりになり減少していきます。現在、入居者がついていても、今後も大丈夫なのかどうかよく見極める必要があります。今後を見据えて、継続的に利便性が高く賃貸ニーズが高いエリアなのか、周辺施設の状況はどうか、建物の老朽化具合はどうかなどをよく調べてみましょう。

売却するにしても、ローンの残債金額が上回って売却できないと負債だけが残ってしまうので、難しいところです。

また、土地活用についても立地などが大きく左右します。自分で調べるのが難しいという場合は、専門家に意見を聞いてみるのもよいと思いますが、その際には、中立的な立場でアドバイスをしてくれる独立系不動産会社がオススメです。独立系の不動産会社とは、特定の不動産会社に属さずに、幅広いルートから独自に物件を仕入れ、それを販売している会社のことです。基本的に特定の会社に属さない不動産業者をこのようにいいます。

収益が安定している今のうちから、中長期的に投資をしても大丈夫な物件なのかどうか、土地活用などについても情報を収集しておくと良いかもしれませんね。