はじめに

購入も一つの選択 押さえておきたい2つのポイント

購入についても積極的に検討しておきたいところです。購入する際のポイントをあげてみました。

1.資産になる物件を選択
2.住宅ローンを利用する

「資産になる」とは、後々に賃貸や売却がしやすい価値があるという意味です。マイホームを購入する場合、主導権は自分にあります。戸建・マンションなど自由に決められますよね。

多少駅から遠くても戸建がいい、マンションなら間取りにこだわりたい、ゲストルームがあるマンションがいい、などと夢が広がるものです。しかし自分たちの嗜好と、万が一売却する場合の資産価値のバランスを考えて決めることは重要なポイントです。

たとえば、将来介護施設に入居することになった時に売却して現金化できるかなどをイメージするとわかりやすいでしょう。空き家問題がメディアでも取り上げられていますが、2033年頃には3軒に1軒が空き家になると言われています。

つまり住宅は供給過多となるのです。売却そのものや大幅に値下げしないと売却できない可能性も出てくるため、資産価値が下がりにくい物件選びをすることは重要です。

また、貯蓄が十分にある場合でも、現在は金利も低いので、住宅ローンの利用を検討したいところです。50代で住宅ローンを利用する場合の注意は主に2つあります。

1つ目は団信と言われる住宅ローン専用の生命保険に加入できるかです。健康状態によっては加入できないこともあるため、重要なポイントです。2つ目は、完済時の年齢を75~80歳までとする金融機関が多いため返済期間と毎月の返済額で返済可能なのかも重要です。

住宅ローンを利用する理由は、生命保険がついているので万が一死亡した時に残債がなくなること、手元に現金を温存しておくことの安心感、物件によっては住宅ローン減税など税制優遇があることなどが挙げられます。借金は悪、のイメージがありますが、借金をすることで家計のキャッシュフローにとってはいいケースもあります。特に老後の収入が見込めない家計であれば、どうすれば家計が長持ちするのかを考えることは最優先事項です。

相続をアテにしない方がいい理由

親の家があるからこのまま賃貸で大丈夫と考えているとしたら、個々の事情によるものの主導権は自分にはないことを自覚する必要があります。つまり、いつまで家賃を払い続けるのか?は親の寿命次第とも言えます。

ご存じの通り、平均寿命は伸びています。75歳男性では平均余命が12.18年、75歳女性では15.79年あるのです 。親からの相続財産に不動産を取得するときに気をつけたいのは兄弟間で揉めることです。争続に至り遺恨を残すのはお互いに避けたいものです。親からの相続をあてにするのはオススメできません。

いっぽうで、親の介護も考えて2世帯住居にリフォームして暮らすなど家族みんなが納得する場合には選択肢のひとつになるでしょう。

賃貸か持ち家か、どちらがいいのかに正解はありませんが、夫婦でよく話し合って決めることが失敗しないセカンドライフの肝ではないでしょうか。

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