はじめに

無償化でどのくらい負担が減るの?

無償化がスタートすると、ほとんどの家庭で幼児期の教育費の負担が減ることになります。具体的には、子どもが幼稚園児の場合では最大で月2.57万円。

保育園児の場合は地域や家庭の年収、子どもの人数などによって利用料が異なりますが、子ども1人あたりの平均月額保育料である2万1,138円(「平成27年地域児童福祉事業等調査の概況」より)程度の負担減が期待できます。

仮に毎月2万円負担が減ると想定すると、3年間では72万円となります。合計金額を見ると大きな金額ですが、意識していないと日々の生活で無意識に使いきれてしまう金額でもあります。

負担が減ったことを喜ぶだけで終わらせるのではなく、適切な使い道を考えることが大切です。

子どもの教育費は年齢とともに負担が増えていく

無償化により負担が減った分のお金は、幼児期の習い事や家族でのレジャー費などに回しても良いですが、一部だけでも将来の教育費のために貯めておくことをおすすめします。

これまで幼児期は保育料や私立幼稚園の利用料の負担が大きく、「小学校に入学するまでの辛抱」となることも珍しくありませんでした。

しかしこれからは幼児期の教育費の負担が減り、公立学校に進学していけば子どもの年齢とともに徐々に教育費の負担が増えていくという形が一般的となりそうです。そのため今後は、幼児期が教育費の“絶好の貯め時”になることでしょう。

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子どもが小さなうちから将来の教育費に目を向けよう

無償化により幼児期の家計が楽になることは嬉しいことではありますが、子どもが小さなときに「教育費、高いな…」と、教育費の必要性を肌で感じるチャンスが減るということでもあります。

習い事や部活、通塾、私立学校や大学などへの進学、自宅外からの通学、留学など、子どもに与えたいと思う教育環境は家庭よって異なります。

中学や高校までは、児童手当や高校授業料無償化などの支援制度があるので事前準備がなくても乗り切れるかもしれませんが、大学などへの進学を想定しているのであれば、教育費に備える必要性に早い時期から気がつくことが必要不可欠となります。目標金額が同じであれば、10年かけて貯める場合と1年で貯める場合とでは大変さが全く違います。

子どもが小さなときから計画を立て、時間を味方につけて教育費を準備していきましょう。

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