はじめに

2019年11月17日、お金に関連したあらゆることが学べる、年に1度のイベント「お金のEXPO2019」が開催されました。今後のマーケット見通しや、資産形成のノウハウ、不動産投資など盛りだくさんの内容となりました。

その中から、マネックス証券主催、エグゼトラスト 川田 重信氏による「新たな投資のスタンダード、米国株投資で資産形成への道を切り開く!」の講演内容をお届けします。

今後の投資アドバイス

日本株。あまり儲かりません。儲からないとはどう意味か、皆さんが株で儲かっているその割合というのは、おおむね皆さんの給料、息子さん、娘さん、お孫さんの待遇とほぼ一緒なんです。

ところで米国株を買うときに、まず個別銘柄を買うよりは、S&P500のETFを買ったほうが長続きします。今そこで誰かに聞いたら、ジョンソン・エンド・ジョンソンを買ったとおっしゃいました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、長いこと株価は横ばいで、この数年は上がって。今後また低迷するかどうかは分からない。

ただ、10年単位で見ると、すばらしい会社。そうすると、頭の中が短期志向の人は、続けられない。それよりは、S&P500。これを持っている人は基本的にマイナスになりにくいため、不満の出方が少ないです。そういう意味で、まずS&P500を買うこと。

では、アジア株や先進国、ドイツ・フランスはどうなのか、同じ西洋圏の株価で、アメリカと逆のトレンドをいくことはないです。さらに、経済の効率や、社会の仕組みから考えると、アメリカ以上に上がることはないです。

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次に、バリューとグロス、セクター配分、ハイテク、それらはS&P500を買った後に自分で多少やればいいだけで、最初からやるものではない。

個別銘柄もそうです。私が皆さんに言っているのは、S&P500のETFと、アメリカの一番強いところを映し出している、「QQQ」というナスダック100のETF。

これの2つを半々に買って、それで全体の8割。あとの2割を個別銘柄で5つまで。3つでもいい。10銘柄買ったら、普通であればそのパフォーマンスは指数に負けます。

今年、年初からS&P500が25%上がっています。皆さんの株式資産が1,000万円の人は、1,250万円になっていますか。1億円の人は、1億2,000万円以上になっていますか。

ある銘柄を買って高値づかみして、10銘柄買ったものの1つ2つがやられている、結果的に資産が2割増えていない人が多いはず。それは私のところに相談に来る人の意見を総合するとそうなんです。

そういう意味で、まずETF。S&P500とQQQのETFを買いましょう。そこからゆっくり考えたらいい。

次に債券。10年債の利回りが今1.8%。買う必要はないです。債券のETFは、ネットに多くあります。手数料がほぼゼロのものも多くあります。

アメリカ国債の期間の短い、1年~3年ぐらいのETFを買うことをお勧めします。現金代わりなのに、年率2%近い金利がつきますので、それで十分です。

それから、老後2,000万円問題。私はもう解決しています。NISAに6年前から、100万円、100万円、120万円、120万円、120万円と投資したら、6年前の100万円が1.7倍になっていました。5年前のものは150万。一回だけ乗り換えができる。

そうすると1.5倍のもう1.5倍は、2.25倍じゃないですか。NISAで500万円投資したら、1人1,000万円以上になる。妻のも1,000万円以上になる。

2,000万円はもうクリアしていると言えます。皆さんもできる。若い人は特に時間がありできるので、まず早速始めてください。