はじめに
理由7 値下がりすら味方にできる
ほったらかし投資では、たとえば毎月5000円、毎月3万円、などという具合に、毎月一定額ずつ投資します。
もちろん、途中で相場が落ち込むこともあると思いますが、投資信託を一定額ずつ買うと、その投資信託が安いときにはたくさん買い、高いときには少ししか買わなくなります。つまり、平均の購入金額が少しずつ下がるため、再び値上がりしたときに利益が出しやすくなるのです。ほったらかし投資は、値下がりすら味方にできる投資法だといえるでしょう。
理由8 老後資金を貯めるのにも向いている
ほったらかし投資は、時間をかければかけるほどメリットが大きくなると考えられる投資ですから、数十年かけて老後資金を貯めるのにもぴったりです。
さすがに、年金制度が崩壊することは考えにくいのですが、少子化が進めば、年金制度を支える現役世代の人数が減っていくため、もらえる年金の額が減っていく可能性は高いでしょう。長く働き続けて収入を増やすことも視野に入れ、自助努力で自分年金を築く必要があります。そのための手段のひとつとして投資信託は有効です。
理由9 iDeCo・つみたてNISAと相性がいい
ほったらかし投資と相性のいい制度に、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とつみたてNISA(積立NISA・少額投資非課税制度)があります。普通、投資の利益には約20%の税金がかかります。しかし、これらの制度で投資信託を買うと、利益に税金がかからなくなります。
さらに、iDeCoでは、お金を出すときや受け取るときにも控除があるため、税金を安くすることもできます。
理由10 面倒くさい人でも忙しい人でも、初期設定をするだけでできる
ほったらかし投資は、(1)ルールを知る (2)商品を選ぶ (3)金融機関を選んで購入手続きをするという3ステップで、誰でもスタートできます。しかも、毎月いくら、どの商品を買うかといった簡単な初期設定をしておけば、あとは基本的にほったらかしOKです。ですから、投資が面倒くさい人にも忙しい人にもおすすめです。投資がスタートしたら、あとは淡々と購入していくだけ。値動きやタイミングを気にする必要はありません。
ほったらかし投資で大切なのは、時間を味方につけること。そして究極の極意は、一度設定したらあとは、「ほったらかし投資」をしていることを忘れること。
相場の波で一喜一憂しないことが長期で続けるコツです。長期でしっかりと資産運用をしていきましょう。
監修:頼藤太希
筆者が監修したムック『月5000円からはじめる 最新!ほったらかし投資』(宝島社)が発売。このムックでは、約6000本ある投資信託の中から厳選した投資信託18本や、ポートフォリオ例も紹介しています。「自分流ほったらかし投資」ができるようになる一冊です。