老後

アラフィフパート妻が考えておきたい、"夫に先立たれた"後のこと

公的年金での老後対策は難しくなる

増額を見込んでいた妻の年金額はどのくらい?

では、増やそうと考えていた公的年金の額を具体的に見てみましょう。厚生年金(老齢厚生年金)と繰り下げ受給の国民年金(老齢基礎年金)の額は以下の通りになります。

・年収150万円で50歳から65歳まで15年間働いた場合
老齢厚生年金の増額効果:65歳から年間約15万円
・ 老齢基礎年金を70歳から繰り下げ受給した場合
老齢基礎年金の増額効果:70歳から年間約33万円(平成31年度をベースに試算)

妻が90歳まで受給すると想定した場合、増額を見込んでいる年金額は、老齢厚生年金(65歳〜90歳)約375万円と老齢基礎年金(70歳〜90歳)約660万円で合計約1,035万円にもなります。

たとえば妻が66歳前にボツイチになってしまった場合、妻は自分の老齢厚生年金を受け取ることができますが、前掲の図を参照すると、遺族厚生年金は減額調整されることになります。

つまり、扶養を外れて働いて自分の老齢厚生年金を増やすことは課税扱いの年金が増えることになります。いっぽうで遺族厚生年金は非課税扱いです。

もしも扶養のままでいれば、遺族厚生年金の割合が増えるので、何だか損をした気になるかもしれません。しかし、それでは家計全体の収入を増やすことはできませんし、痛し痒しですが、これは現行の制度なのでどうしようもないところです。

なお、国民年金(老齢基礎年金)の繰り下げについては遺族年金を受け取る権利を取得した時点での繰り下げで固定されるとお話ししました。

つまり最大増額になる70歳までボツイチにならなければ簡単に言うとセーフだということです。ということは妻が70歳になるまで、夫の死亡定期保険に加入するというのも対策の一つとしてもいいでしょう。

保険加入で繰り下げ受給の増額分をカバーする

たとえば、同い年夫婦で50歳の場合、70歳になるまで660万円(老齢基礎年金の繰り下げ増額分)の死亡定期保険を試算してみました。

契約者:夫(50歳)、被保険者:夫、受取人:妻(50歳)
保険期間:20年
保険商品:死亡定期保険  
死亡保険金:700万円 ※保険金は100万円単位のため700万円で試算
保険料:月額4,562円
※ライフネット生命で試算

保険料の合計は20年間で109万4,880円になります。この金額が高いか安いかは個人の判断によるでしょう。約109万円を支払うことで万が一の時に700万円を受け取る価値があるのか考える必要はあります。

妻が65歳の時にボツイチになる確率は10%です。10人に1人と考えると確率的には低いとも言えます。それでも不安な人は保険に加入する方法もあることを頭に入れておいていただければと思います。

最後になりますが、ボツイチは年金の増額対策が難しくなることはお分かりかと思います。生命保険も対策の一つですが、他にもやれることはあります。

今から家計改善をして積極的に資産を増やすことや、妻の稼ぎを150万円から増やす、あるいは不動産投資も夫が会社員であれば対策になるかもしれません。

会社員の場合、金融機関からの与信評価が高いので、ほぼフルローンを組んで不動産投資できるケースもあります。

ローンに団信と言われる不動産専用の生命保険を付けることができれば、ローン返済中に万が一ボツイチになった時にはローンが完済され、家賃収入を得ることができます。とは言っても投資にはリスクがつきものです。

リスクをゼロにすることはできませんが、できるだけリスクを減らしつつ、いろいろな対策を考えておきたいものですね。

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