はじめに

ロボアドバイザーのお得な使い方とは?

家計をみると、食費は仕事をしながらの一人暮らしであれば3.5万円は妥当だと思いますし、光熱費や通信費も問題ないと思います。保険についても、死亡保険は配偶者や子どもがいなければ必要ないですし、また医療保険も将来にわたって現金で100万円ほど蓄えとしてキープできれば加入する必要はないでしょう。

投資については、現在会社の企業型確定拠出年金制度を活用されているようですが、金額が少ないのは拠出額が少ないからでしょうか? または始められたばかりだからでしょうか? もし拠出額が少ないようでしたら、増額することで控除額を増やし税制優遇のメリットを最大化することができるかもしれません。

またロボアドバイザーへの投資比率が大きいのも気になります。ロボアドバイザーはETF(上場投資信託)を中心に世界分散のポートフォリオを自動で組み上げてくれる非常に便利なサービスであることが多いですが、、デメリットとして税制優遇を受けられないことと、信託報酬などの手数料が1%前後発生し割高なものが多いことがあげられます。

ロボアドバイザーのお得な使い方としては、投資のプロや金融工学のプロがどのようなポートフォリオを組んでいるのか、どのような商品を買っているのか、その商品はどのようなものに投資しているのかを勉強することです。一見ロボアドバイザーというと、頻繁にロボットが投資商品を売り買いしてポジションを変えているのかと思ってしまいますが、実際は同じ商品を長期保有していることが多いのです。一度ポートフォリオの組み方を知ってしまえば、わざわざ高い手数料(信託報酬)を払うメリットは少なくなるでしょう。

どちらにしても、まずは長期・分散・積立という投資の本質を学んだ上で、税制優遇制度である「つみたてNISA」を活用しきることを考えてはいかがでしょうか?

僅差でも、信託報酬や税金を侮るなかれ

信託報酬や税金について「大したことはないだろう」と高を括ると痛い目に合うことがあります。平均利回り5%の複利運用ができたとしても、信託報酬が1%だと4%の複利運用になってしまうのです。

ここで、手数料や税制優遇の有無をもとに試算をしながら比べてみたいと思います。

たとえば、20年間、5%の複利運用で3万円を毎月ロボアドバイザーで積立てた場合、仕上がりの資産は1233万1010円となり、そのうち運用益は513万1010円です。ここから1%の信託報酬を払って、平均利回りが4%になった場合は、20年後に1100万3239円の資産となり、その差は100万円以上になります。そして運用益は380万3239円です。この運用益には20.315%の税金が発生しますので、実際の利益は303万611円まで少なくなります。

では、次につみたてNISAでの運用の場合で見てみたいと思います。

もちろん、つみたてNISAで投資信託を選んだ場合も信託報酬は発生しますが、最近では信託報酬が非常に少ない商品も多く、信託報酬を平均0.2%程度に抑えながらポートフォリオを組んでロボアドバイザーと同様のグローバル分散投資をすることも可能です。

上記と同条件で、5%の複利運用から信託報酬分0.2%を引き、4.8%で複利運用ができた場合は、20年後に1205万251円の資産になり、そのうち運用益は485万251円となります。つみたてNISAの場合は、この運用益が非課税となるので、まるまる手元に残ることになります。ロボアドバイザーと単純に比較すると、182万円という大きな差になってしまいますね。

想定外のことが起こるのが人生、今すべきことは?

いただいた条件で資産推移のシミュレーションを組むと、車を10年に一回100万円で買い替え、また10年に一回引っ越し費用50万円(家具買い替えや敷金礼金などの想定)、老後の介護費用500万円、インフレ率平均0.75%という条件を加えて、100歳までまったく問題なく資産が残ることになります。毎月の支出を3万円増やしても、運用にまわしているボーナスの半分を支出にまわしても、資産は100歳まで問題ありません。

とはいえ、想定外のことが起こるのが人生です。縁起でもない話ですが、今お勤めの会社が終身雇用する保証はないかもしれませし、想定している年収がもらえることや、ボーナスの支給が続くこともないかもしれないのです。

経団連の中西宏明会長やトヨタ自動車の豊田章男社長など、経済界の重鎮が終身雇用の見直しを示唆し、「企業が今後、終身雇用を続けていくのは難しい」という趣旨の内容を述べています。

退職金についても、1700万円を想定されていますが、こちらは今現在、定年を迎えた方の退職金をもとに算出されたのでしょうか? 確定給付年金でない場合、26歳現在で60歳過ぎの退職金を保障している会社はほぼないと言ってよいでしょう。公務員も会社員も全体的に退職金の支給額は減少傾向にあります。

となると、会社に守られるのではなく、自らの価値を向上させて生き抜く力を高めていくということが求められる時代になっていると言えます。

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