小泉進次郎環境相の育休取得が賛否を含め議論を呼びました。政府は2020年までに男性の育児休暇取得率を13%に引き上げるという目標を掲げていますが、厚生労働省によると、年々上昇傾向にあるとはいえ、2018年度は6.16%に止まりました。

また女性の育児休暇も8割が取得しているとされていますが、実際には妊娠・出産を機に退職せざるを得ない企業風土や、育休制度の形骸化といった問題をはらんでいます。

産後女性へのアンケートや、筆者に寄せられる相談事例をもとに「育休」をめぐる子育て家庭の現実や、夫・妻、それぞれの本音に迫ります。


産後の妻が夫に求める本音は「休む」より「早く帰る」こと

平成29年に、特定非営利活動法人ひろしまNPOセンターが、産後の女性たちへ実施したアンケート(「産後に関するアンケート」回答者数:93名)によると「夫の職場へ期待すること」として、「早く帰ることができる制度や雰囲気」が79.7%ともっとも多く、次に「産後に安心して休める雰囲気作り」が51.6%でした。

夫の職場へ期待すること

夫の職場へ期待すること

小泉進次郎環境相の育休取得が注目されるなど、男性の育児休暇が話題となる昨今。しかしアンケートで、夫に「休む」よりも「早く帰る」ことを求める声がおよそ30%も勝っている点には、妻の本音や子育ての現実が表れているように感じられます。

アンケートの自由記述では「休んで一日家にいてもらっても、育児に関する知識がパパにないと、一から教えるのは大変。早く帰って少しでも手伝ってもらうほうが助かるし、職場にも安心して帰れるようにしてほしい」といった回答があったそうです。

場合によっては「昼食の支度など、パパのお世話をしなくてはならなくなってしまう」という家庭もあるでしょう。また長い時間、顔を突き合わせていることが、お互いにストレスとなり、夫婦間に要らぬ軋轢を生むこともありえるかもしれません。

それよりも、日々早く帰宅して、沐浴をするとか、家事をするあいだにちょっと子どもを見ていてほしいとか、少しずつの参加をコンスタントにしてもらうほうがよい、という声が多かったのです。

もちろん、現実的に男性の育児休暇がまだまだ取得しづらいものであるということを踏まえて、ならば早く帰宅できるように、と望む声も含まれてはいるでしょう。

いずれにしても、夫が早く帰宅できるようにするためには、会社の理解と協力が必要であることから、ひろしまNPOセンターでは、前回紹介した「企業版ネウボラ」を始めたといいます。