はじめに
次は変動費を見直しましょう
固定費を見直したら、次は変動費です。変動費は、その時の頑張りにより節約効果が異なるので、長期的に継続して支出を抑えることが難しい面があります。ただ、節約が習慣化できる場合もありますので、無理がないようにムダを削減していきましょう。そのためには値段だけで判断せず、自分に、または生活に必要なものかどうかを見極めながら判断すると良いでしょう。
例えば食費や日用品は本当に必要なものだったか、安いからと購入して冷蔵庫や保管場所に眠らせているだけになっていないか、無駄にして捨ててしまっていないかなどを振り返ってみましょう。在庫があるほうが良いものは、「在庫はいくつまで」「これくらいになったら購入する」などとルールを決めることでも支出を安定させる効果があります。
被服費や交際費などほとんどの支出において、必要かそうではないかを考えていくと、支出は少しずつ下げられるようになるでしょう。
ご主人と家計の共有を目指して
家計を見える化してご主人を家計に巻き込む、削減できる支出を考えるなどに取り組んでみた後は、それが一時的ではなく、少なくとも月に1度程度話し合い、共有できるようになると、家計は強くなりますし、お金も貯めやすくなります。
定期的に巻き込んでいくことはなかなか難しいかもしれませんが、つけた家計簿を毎月一緒に見て振り返るとか、貯金の増え具合を見つつ支出を振り返るなどして、お金の使い方、貯めるスピードなどを共有していきましょう。「足りないわよ!」「どうすればいいのよ!」と責めるスタンスではなく、「どうしたらいいかしら?」と相談ベースで話を進めてみてください。言い方が悪いと、余計にこじらせますしね。
仕事は夫、家計は妻、と割り切るご家庭も多いものですが、やはりお金を貯めるという家庭内の目標は、共有できるほうが効率よく、しっかりと貯まります。
我が家では毎月給料日の後に、「家族マネー会議」をして収入・支出・貯金額について子どもも含めて家族全員で把握するようにしています。すると、「旅行に行きたいから、毎月いくら貯めよう」「思いがけず残ったお金は、●●用にとっておこう」「結構貯まったから、○○に使ってももいいんじゃない?」など、いろいろな意見が出されます。そして、貯めるという目標が共有されていると、みんなで協力し合って貯められるようにしていくという行動の変化にもつながります。
ご主人がどうしてもいやだと言う場合は別ですが、できればご夫婦で目標を共有し、お金の使い方、貯め方を話し合って目標に近づいていけたら、ご家庭としての貯金力は素晴らしいものになるでしょう。うまくパートナーを家計に巻き込んで、楽になり、健全化を図りましょう。
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