はじめに

夫の手当てに左右される貯蓄残高

子どもの進路は、その時になってみないとわかりません。相談者の希望は国公立ですが、その道を子どもが進むとは限らないことがわかっているので、私立理系にかかる費用を準備しようとしています。

ただ、前述のとおり、「私立理系」と一口に言っても、専攻によって費用には大きな差があります。具体的な進路がわからない以上、多めに用意したいものですが、現状の家計で多めの目標額の設定が可能かどうかを見てみましょう。次のグラフは、毎月の収入から大学進学費用を取り分けず、相談者の提示する収入と支出に、平均的な教育費を加味した場合の貯蓄推移です。

図

夫の出向手当5万円がずっと続き、子どもが一人なら、その子が18歳時点の預貯金は2600万円ほど。薬学部6年間+1人暮らしの1530万円を負担しても1000万円の余裕があります。

夫の出向手当が3年後からなくなると仮定すると、子ども18歳時点の預貯金は1600万円台なので薬学部の費用を払うことは可能ですが、夫婦の老後資金はゼロになります。

子どもが二人になれば、生活費や教育費がその分だけ増えるので、預貯金額は上記の試算より、それぞれさらに少なくなります。

現在、毎月の貯蓄額は5万円となっていますが、出向手当がなくなると毎月の貯蓄はできなくなり、年間の貯蓄はボーナス頼みということになります。

教育資金は毎月の手取りから先取りを

教育資金は、必要時期に必要額を割り込むようなことがあっては困るので、いわゆる運用商品はお勧めできません。こつこつと積み立てるのが基本です。理系4年間の学校納付金平均額である600万円を大学入学前までの17年間で積み立てる計算式は次になります。

600万円÷17年間÷12か月=29,412≒3万円

現在は金利が低いので、利息は考慮しません。毎月3万円を積み立てれば600万円に手が届くことがわかります。景気が回復して金利が高くなれば積立額を減らすことも可能になりますし、そのまま積み立てれば600万円よりも増えることになります。