はじめに

全国の空き家率は13.6%、実家の相続で増える空き家

平成30年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数はおよそ846万戸、全住宅に占める空き家の割合(空き家率)は13.6%で、空き家数・空き家率ともに過去最高を記録しました。相談者様の実家のある山梨県の空き家率は21.3%で都道府県別で最も高い割合となっています。ただし、山梨県は別荘が多い県なので、別荘などの二次的住宅を除いた空き家率は17.4%で、全国で6番目に高い空き家率となっています。

空き家が発生する原因として、相談者様のように相続が発生し、相続人はすでに自宅を所有しているため、住む人がいないまま放置されてしまう(空き家になる)というのも考えられます。

空き家を放置してしまう理由は?

相続した実家の不動産や空き家に関する相談をお受けしていると、空き家を継続して放置してしまっている理由として、以下のような意見が多く聞かれます。

・気になっているものの、どうしたらよいのかわからない
・思い出があって、なかなか対策に踏み切れない
・親族の誰かが使うかもしれないと考える
・売却しようとするが、買い手がつかない
・建て替え(賃貸など)を検討するが資金がない
・固定資産税で更地評価にしてしまうと大幅に不利となる
・権利関係で調整が付かない(共有名義になっている)
・相続が絡んだ問題
・地価が下落し、今売るともったいないと感じる

売却が決まっているが買い手がつかない、相続などの権利関係で手続きが進められないなど、やむを得ない事情の場合もありますが、多くは、方針を明確にしない状態になっているケースが多いと感じています。

実家の相続、住む予定があるか、ないかで対策は変わる

実家を相続した場合、実家の不動産をどうするかを決める最初の段階として、実家に住む予定があるのか、予定がないのかが選択の分かれ道となります。

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