はじめに

生命保険の優先順位は?

生命保険は、将来の不確実なリスクを安心に変えるために、お金の備えをするもの。潤沢な貯蓄があり、死亡・病気やケガ、長生きの3つのリスクにそれほどお金の不安がなければ、教育資金や住宅資金や老後資金より優先順位は低いものです。相談者は海外の死亡保障1000万円(貯蓄型)の生命保険に一括払いで加入済みです。今後、第2子誕生時に死亡保障の加入の再検討をしても良いかと思いますが、今は必要ありません。

病気やケガのリスクも健康保険にご加入だと思います。健康保険には高額療養費もありますので、ご加入されなくてもいいと思います。しかしご心配だったら保険に加入すると、心配を安心に変えることができます。

物件によってはローンなしで購入できる

3年以内に東京勤務になるということで、東京で6,000~7,000万円のマンションを購入予定だとか。東京の不動産事情は、人気エリアはまだまだ高値圏が続いていますが、エリアや広さや築年数によっては、予備費(登記費用・税金関係・引越費用・家具の購入費など)を含めても、この価格で購入可能です。中古マンションの場合は仲介手数料を加味しておきましょう。貯蓄6,000万円(夫5,400万円、妻600万円)と妻の実家からの2,000万円の贈与資金をプラスすると、住宅ローンを借りずに一括購入できますね。物件探しの際には強気で交渉してもいいと思います。

親からの資金援助には、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」制度があります。この制度を利用すると、申告することにより一定金額まで贈与税を払わずに祖父母から贈与を受けることができます。もちろん110万円の暦年制度も併用できます。ただし、この制度を利用するには、契約の締結年月日により非課税限度額が異なること、受贈者の所得制限があるなどの諸要件に合うことが必要です。東京の住宅を探す前には、適用できるかどうか国税庁のHPで概要を調べておきましょう。

iDeCoとつみたてNISAの節税効果を活用

数十年先の話ですが、住宅ローンがないため、夫の退職金2000万円はすべて老後資金にストックできます。妻のアメリカ国債の約2,700万円との合計4,700万円が老後資金として準備できますね。さらに、iDeCoとつみたてNISAを夫と妻で上限まで利用する計画だとか。つみたてNISAは運用益・分配金が最長20年間の非課税、iDeCoは運用益・分配金以外にも、掛け金の上限まで全額を所得控除できるので、いずれも節税効果があります。ただ、つみたてNISAはいつでも資金を引き出せますが、iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せないことは知っておきましょう。

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