はじめに

ノルマや短期目標は設定しない

当社には短期目標はない。長期目標はあるが、前述したように期限はない。

多くの企業では目標と期限をセットで設定する。

私は商社時代に多すぎる目標、過大なノルマがあたりまえの世界にいた。

ノルマや納期のある仕事を多数抱えると、ストレスからミスが増え、結果は間違いなく悪くなる。また、目の前の数字を上げるために、短期間で結果を出そうとすると、どうしても仕事はこぢんまりとしてしまう。

また、「前年比150%アップ」といったありえない目標を与えられると社員がしらけてしまい、目標と向かい合うことさえバカバカしくなる。できないことが当たりまえになるし、できない環境に順応してしまう。目標が達成できずにボーナスが減るとわかれば、事前にボーナスが減ったときに対応するような生活レベルにする。非現実的な目標や期限さえなかったら、普通にできていた仕事を早めにあきらめてしまう。頭のいい人ほど先読みするから、途中であきらめるケースが本当に多い。

短期目標をいくつも掲げるほど会社はダメになる。

社員に過度なプレッシャーをかけても、いいことは一つもないし、社員も絶対に伸びない。

ノルマや納期がないほうが、自分の頭で考え、順序立てて仕事ができる。

それがいい結果につながる。

不思議なことに「いつでもいいですよ」「時間がかかってもいいからやってくださいね」といって仕事を任せたケースで、想定以上に時間がかかったことはほとんどない。

こうしたほうが社内の雰囲気は確実に明るくなる。

経営者にとっても、社員が盛り上がって前向きに仕事をしてもらうほうが断然いいはずだ。

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