はじめに
夫婦で状況を共有化しましょう
まずは、この家計の全体像について、夫婦で共有化してください。細かいやりくりの話に入る前に、まずは未来年表(ライフプラン表)のようなものを用意して、これからの暮らしを一緒に把握していきます。お子さんの教育費のピークが来年から7年間続くこと、住宅ローンの返済がいつまで続くのかなどを確認しましょう。
実は妻はけっこう頑張っている
続いて、家計費の内訳について奥さまに聞いてください。実は私が拝見したところ、お子さんの年齢を考えると奥さまがそんなに浪費をしているとも思えません。食費8万円といっても、中高生は食べ盛りですし、毎日のお弁当作りには意外とお金がかかります。また、高校生の子が塾に行く前に日々軽食をとったりすると、これだけでもかなりの出費となります。家族のお小遣い5万円も、お子さん2人のお小遣いにご夫婦のお小遣いも足して5万円ならば、かなり頑張っている方です。
家計改善のための選択肢
改善のための選択肢は大きく2つになります。第一の選択肢は、更なる支出の削減です。家族全員のスマホを格安スマホに変えるなどして通信費を数千円程度削減する、車を手放して必要な時だけ、レンタカーやカーシェアにすることが考えられます。ただし、お住まいの場所やライフスタイルによっては難しいかもしれません。
第二の選択肢は、奥さまの就労です。来春、お子さんは大学生と高校生となれば、母親としての役割はだいぶ減ってくるでしょう。久しぶりの就労となると不安も大きいと思いますが、支出の削減が難しければ、世帯全体での収入アップを狙うしかありません。
家計の状況をご夫婦で共有し、どちらの選択肢が家庭として望ましいのかを相談してみましょう。いずれの選択も、奥さまにとって負担が大きくなると思うので、そのための家族としてのサポートも一緒に考えてみませんか。
家計簿アプリは3カ月の期間限定で
どんな選択がとれるのか一緒に考えるために、ご主人の提案されている家計簿アプリの活用は有効です。まずはデータ収集のために3カ月だけと期間を決めてやってみてはどうでしょうか。子どもの成長に合わせて、家計は常に変化します。変化の具合を一緒に考えるいい機会となるでしょう。
家計簿アプリのアカウントを1つ作り、夫婦でアカウントとパスワードを共有すると、夫婦それぞれのスマホやタブレットからも入力できます。夫婦で共有したい通帳やクレジットカードを口座連携し、日々の現金支出についてはレシートをとっておき、時間があるときにレシートの写真を撮れば、集計は自動的に行われます。
口頭で話し合うと喧嘩になってしまいやすいお金の話ですが、共通の家計データを見ることでお互いを理解できることもあります。家族にとってベストな家計改善策を、ご夫婦で相談しながら探っていってください。
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