はじめに
全ての口座から均等な割合でおろす
そうしたことも当然踏まえたうえで売却するということであれば、いろいろな考え方があると思いますが、相談者の場合トータルで運用資産が630万円ありますので、すべてを均等に5分の1ずつぐらいになるように売却してみてはいかがでしょうか? こうすることで、おおよそ税引き後の金額が100万円ほど(税金は21万円ほど差し引いた後)の資金として確保できます。
この考え方は、資産配分比率を変更しないことを前提としています。仮に最初に決めた配分通りに運用されているのであれば、比率を踏襲し、ある程度比率が変化しないように対応していくことが望ましいのではないかと思います。
税金を減らしたいならばNISA口座を売却
税金をできるだけ減らしたいということであれば、NISA口座を2つとも売却し、100万円を確保するという方法も考えることができます。この場合には、税金がかからずに資金の確保できます。
相談者の資産配分からいえることは、NISA口座で世界全体に投資するように配分しています。また、特別口座では、債券も含めて世界全体に投資するような方法をとられていると思います。そのため、どちらを残してもある程度分散できております。そのため、どちらでも構わないと思います。
全体の運用資産からは、外国株式への比率が高めとなっているため、NISA口座をすべて売却して税金負担も抑えながら、配分を地ならししていくほうがよいかもしれませんね。この方が売却時も簡単、税金面もメリットとなります。
今後はリスクヘッジも意識して
最後に、すぐにではなくても構いませんので、NISA口座を売却後においても、外国株式の比率が高めとなるため、少しずつ積み立て等によって外国債券や日本債券を増やし、ある程度リスクヘッジをできるようにしていくほうがよいかもしれません。また、NISA枠の残りを利用して、外国債券投信を増やしていくことも検討に値すると思います。うまく非課税枠も利用していきましょう。この他、少しずつ外国株式部分を売却し、売却した資金をもとに外国債券や日本債券に振り向ける方法(リバランス)を用いることも検討できると思います。
もう一つ、これはもし該当すればとして聞いてください。仮に資産のほとんどを運用にまわしていて、そのため売却し現金を確保したいという状況であれば、今後は運用へまわすだけではなく、貯金の配分も高めていくことを心がけてください。ここ数年はコロナの影響を除けば株式市場も堅調に推移しているため、たまたま運用がうまくいったかもしれません。しかしながら、今後はそう簡単にはいかないと思います。そのため、何があっても対応できるように、貯金を増やすこともご検討ください。
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