はじめに

新たに5年間の事業が開始

「5ヵ年対策」で想定されている事業規模は5年間で約15兆円と、「3ヵ年緊急対策」よりも金額、実施期間ともに拡充されています。

「3ヵ年緊急対策」は当初、総事業予算は3年間で7兆円と言われていましたが、実際に費用化されたのはその半分程度にとどまる見通しです。今回の「5ヵ年加速化対策」では、初年度の事業費として計上された国土強靭化関連費は、国土交通省だけで2.0兆円。「3ヵ年緊急対策」の初年度(6,183億円)の3.2倍の規模に達します。

予算が拡充され、さらに事業期間も延長されたことで、今までより長期の視点に基づいて充実した公共事業の計画を実施できるようになるとみられます。

2021年は公共土木工事が拡大

これにより、2021年度の公共土木工事の発注量は2020年度よりも拡大すると予想されます。

国土強靭化予算の投下先として、「3ヵ年緊急対策」から引き継ぐ交通ネットワークの整備・拡充対策だけでなく、豪雨災害の頻発に対応するため、河川の流域全体で行う治水対策が新たに加えられました。

これら建設関連セクターの中小型企業には、大手ゼネコンに比べて公共事業のウェイトが大きく、独自の存在感を発揮している企業が多くあります。

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