はじめに

退職金は勤続年数によって控除額が決まる

結論にたどり着くまでにいくつかチェックするポイントがあるのですが、まずは60歳に受け取る退職金の控除額を計算する必要があります。退職金を一時金で受け取った場合には、一定額まで税金がかかりません。この一定額を「退職所得控除」といいます。退職所得控除は勤続年数によって控除額を計算します。計算式の原則は以下の通りです。

退職所得控除の計算式

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円X勤続年数※80万円未満の場合は80万円とする
20年超え 70万円X(勤続年数-20年)+800万円

Aさんが60歳で退職した場合、勤続年数は31年2ヶ月になるとのことです。退職所得控除を計算する上で勤続年数は切り上げになるため、退職所得控除は32年分、1,640万円です。

つまり、退職一時金が1,640万円以内であればAさんの受け取る退職金には税金がかかりません。ですから、まずAさんが確認すべきなのは退職金の見込み額です。退職金の金額は会社によってマチマチで、同じ会社の中でも人によって金額は異なります。

自分の退職金を調べるには、社内の就業規則や付属する退職金規定などに算定方法が書かれています。見てもよく分からない場合は、人事や総務など担当部署に聞いてみるのが一番手っ取り早く確実です。聞くことに抵抗を覚える場合もあるでしょうが、老後の備えとして確認することは大切です。