はじめに

人生100年時代という言葉が使われてもう久しくなりました。2016年に出版されたリンダ・グラットン博士の「LIFE SHIFT」によると、「2007年生まれの日本人は、その半数が107歳まで生きる」といいます。今14歳ぐらいの中学生にとって100歳超えは珍しい話しでは無くなりそうです。

当然、いまの大人の寿命も伸び、老後破綻のリスクから、資産寿命(いくつまで資産がもつか)を意識する時代になります。資産形成を真剣に考えると、当たり前ですが毎月の収入から支出を引いた収支をいかに積上げていくのかが重要です。資産は一日にしてならずです。

私たちの生活は日に日に厳しさを増しています。たとえ給料が増えたとしても、消費税の増税や社会保険料の負担増などから使えるお金は少なくなっています。


資産形成の第一歩は「日々の収支を知る」こと

資産形成において、大切なのは、まさに日々の収支を知ること。つまり家計簿をつけて自分が何に、いつ、いくら使っているのかを理解することです。そのためには、長期に渡って家計簿をつけて、お金を管理し、資産を築きたいのですが、手書きの家計簿を続けることは意外に難しいものです。

仮に30歳の人が100歳まで生きるとして、毎日お金を使うとすると、365日×70年で2万5550回も記帳が必要になります。

お金の使い方も多様になり、現金だけでなく、クレジットカード、プリペイドカード、Suicaのような電子マネーなどさまざまです。オンラインとオフラインでいろいろな決済手段があればそれだけ管理も複雑になり、紙の家計簿に書き込む難易度は高くなります。

WEB明細を自動的に取得する「家計簿アプリ」とは?

そこで、お金の見える化をしてくれるのが家計簿アプリです。現在さまざまな家計簿アプリがありますが、大きく2つの種類に分けられます。

1)手入力やレシート撮影により管理していく家計簿アプリ
2)銀行やクレジットカードのWEB明細を連携して自動で記帳する家計簿アプリ

前者のアプリは、入力がしやすかったり自分らしくカスタマイズが出来るものも多いですが、紙の家計簿同様に毎日の入力が必要になってしまいます。キャッシュレス化が進む中でより手間がかからないのは後者のアプリです。ここでは、銀行口座やクレジットカードのWEB明細をアプリが自動的に取得して家計簿をつけてくれるアプリを紹介します。

自動の家計簿アプリにもさまざまな種類がありますが、今回は1150万人以上の利用者がいる「マネーフォワード ME」の機能について紹介したいと思います。

アプリを使えば資産管理も簡単にできる 

「マネーフォワード ME」の特徴は、家計簿でありながら資産管理もできることです。毎月の収支を管理できるとともに、貯蓄や運用している資産の残高も管理できるので、お金の流れをフローと、ストックで管理することができます。

マネーフォワードME画面※画像はサンプルイメージです。

毎月の収入を、給与振込口座の入金履歴から判断するので手取り収入がわかります。また、クレジットカードの利用履歴やプリペイドカードの利用履歴から、支出も自動でわかるので、まず銀行やクレジットカード、プリペイドカードを「マネーフォワード ME」に連携していきます。

ここで悩むのが、「本当にセキュリティが大丈夫か」ということです。IDやパスワードなどを入力するのに抵抗感がある人も多いと思います。

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