はじめに

より長く運用できるのは?

当初、つみたてNISAで積み立てられる期間は2037年末まででしたが、現在は2042年末まで延長されています。したがって、2022年末までに口座を開設すれば、20年間で800万円という非課税枠をフルに活用した資産形成が可能になります。

一方、iDeCoは、60歳の受取開始年齢まで積み立てられますから、年齢次第ではつみたてNISAよりも長期で積み立てられます。

たとえば現在25歳で、勤務先に企業型確定拠出年金がない場合は月額2万3,000円まで積み立てられるので、60歳になるまでの35年間の投資元本は966万円になり、現行法制化では、つみたてNISAよりも多くの資金を運用できることになります。

でも、31歳から加入すると積立期間は29年ですから、月額2万3,000円で毎月積み立てた場合の投資元本は800万4,000円で、つみたてNISAとほぼ同額です。

こうなると、俄然つみたてNISAの魅力が際立ってきます。何しろ、つみたてNISAは換金性に優れているだけでなく、積み立てたお金を受け取る時までに発生した運用収益に対して一切課税されません。

ところがiDeCoの非課税措置は、あくまでも積立期間中に発生した運用収益に対してだけなので、積み立てたお金を受け取る時に、退職所得か雑所得のいずれかで課税される可能性があります。

したがって、現在の年齢が31歳で、何が何でも運用収益に対する課税を避けたいというのであれば、つみたてNISAを選んだ方が良いでしょう。

その家計で新NISAをはじめて大丈夫?お金のプロが無料診断[by MoneyForward]