はじめに

習い事にかかる費用は?

ご相談者さんの家計を拝見すると、無駄遣いすることなく、とても堅実に暮らしていらっしゃる様子が伝わってきます。とはいえ、収入が伸び悩む中、お子さんの教育費を準備できるのかどうか心配になりますよね。まずは、習い事なども含めて、今後のお子さんの教育費にどれくらいのお金がかかりそうか把握することが大切です。

まずは、習い事ですが、イマドキは、小学生になると掛け持ちで習い事をするケースがほとんどです。小学生の人気の習い事といえば、「スイミング」「ピアノ」「サッカー」「バレエ」「絵画教室」「習字」「そろばん」「英会話」などがあります。また2022年からプログラミングが小学校教育で必修科目として取り入れられることもあり、小学1〜4年生の10人に1人はプログラミング教室に通っているとのこと。習い事の月謝は、何を習わせるのかにもよりますが、1つの習い事の月謝は、5,000円から1万円程度の事が多いようです。参考までにベネッセ教育総合研究所が公表した「学校外教育活動に関する調査2017」によると、小学生の習い事の月謝の平均は1万5,300円となっています。

学校や塾にかかる費用は?

また、子どもの教育費ですが、子どもの進学コースによってかかる費用も全く違います。文部科学省「子どもの学習費調査平成30年」によると、保育園・幼稚園から大学卒業まですべて公立校に通った場合は、大学卒業までに約1,000万円。幼稚園から大学まですべて私立だと2,000~2,500万円がかかります。つまり、私立に入れると公立の約2倍の費用が必要になります。また、私立に通わせる場合は、受験する必要があるため、その塾代の負担も大きくなります。一般的には、中学受験をするために、小学校4年生から大手の塾に通うと、6年生までで200〜300万円くらいの塾代がかかります。

私立に通わせる場合は、「周囲が通わせているから」といった安易な考えではなく、家計から捻出できるのかしっかり確認することが大切です。目安は、生活費とは別に月10万円ほどの費用を捻出できるかどうかです。入学後は学費だけではなく、学校への寄付を求められたり、海外への修学旅行などが催されたりするため、予想以上に出費がかさみます。一方、公立学校に通わせる場合は、給食や教材費などで月に3~5万円があれば十分です。

これまで見てきたように、目指す進学プランによってかかる教育費は大きく違いますが、教育費は、子どもが高校を卒業するまでは家計からやりくりするのが基本。大学は、まとまったお金が必要なので、子どもが小さいうちからコツコツと準備していきましょう。大学費用として、子どもが18歳になるまでに、300万円〜500万円を貯蓄したいところです。

県のHPで教育費の支援制度をチェックして!

上記で見てきたように、子どもの教育費は、まとまった金額がかかります。ですから不安になってしまうかと思いますが、実は国や自治体の補助制度があります。制度の概要を知り、上手に活用することができれば、教育費の負担がかなり軽減されます。

代表的なものに「高等学校等就学支援金制度(国の制度)」があります。国公私立を問わず、高等学校などに通う一定の収入額未満の世帯の生徒に対し、授業料充当用として高等学校等就学支援金が支給されます。支給金額は、世帯年収910万円未満の場合は、高等学校の区分によっても違いますが、国公立・私立問わず年間11万8,800円支給されます。私立の場合は、世帯年収590万円未満の場合、年間39万6,000円支給されます。

加えて、生活保護世帯、一定の収入額未満の世帯の生徒に対し、授業以外の教科用図書購入費、補助教材費、学用品費等の充当用として「高校生等奨学給付金(国の制度)」が支給されます。支給金額は、高等学校の区分などによっても違いますが、例えば、年収270万円未満で子ども1人世帯の場合、子どもが全日制の高校に通う場合には、国公立の場合で年間11万100円、私立の場合で年間12万9,600円支給されます。ただし、これは国の補助基準なので、制度の詳細は、各都道府県で違いがあります。ご相談者さんは、埼玉県にお住まいのようですが、埼玉県は、就学支援の制度が手厚いようですので、県のHPなどで調べてみると良いでしょう。

大学費用は運用して増やすという手も

先ほどお話したように、基本的に高校までの学費は、家計から捻出します。現在、毎月5万円から6万円貯蓄できていることや貯蓄が3,000万円あることを考えると、支援金を利用しながら高校まで公立に通う分には、問題ないでしょう。大学の資金は、今からでもしっかり準備しておきたいところです。現在、お子さんは6歳とのことですが、今からでも毎月1万円支給される児童手当を15歳まで使わずに貯めておけば、120万円程度貯まります。また、大学の入学までに10年以上時間があるので、投資信託などを利用して、運用も取り入れたいところです。例えば、つみたてNISA制度を利用し、つみたてNISAでラインナップされている投資信託で12年間、毎月1万円ずつ積立で投資信託を購入し、年平均4%の利回りで運用できた場合、積立元本の144万円が約184万円と、約40万円増える計算になります。児童手当の貯蓄分と合わせると、大学入学時までに300万円程度貯まっていることになります。

ひとり親家庭の公的支援制度も活用して

また、ひとり親家庭の公的支援制度も利用しましょう。代表的なものに「児童扶養手当」があります。ひとり親で、18歳の年度末までの子どもがいると受け取れます(所得制限あり)。子ども1人では月額4万3,160円が受け取れます。所得に応じて、満額受け取れる場合から、減額して受け取れる場合まであります。児童扶養手当を受けていると、受けられる割引・減免が増えます。この他、ひとり親に対しては、医療費助成や水道料金の減免、JR通勤手当乗車券の割引制度、児童育成手当(18歳未満の子を扶養するひとり親家庭に支給)など、自治体によって様々な公的支援制度があります。お住まいの自治体に問い合わせをして利用できるものは利用しましょう。