はじめに

もう少し運用効果を得たい場合の「外貨預金」

積極的な投資には抵抗があるという方向けに日本円で預け入れられる定期預金の解説をして来ましたが、もう少しだけリスクを許容し、運用効果を得ようとするならば、外貨預金という選択肢も検討する余地があります。

メリットは、運用の指図をせず「寝かせたまま」で良いという手間の少なさと、日本円の定期預金に比べた「金利の高さ」です。

例えば、世界の基軸通貨である「米ドル」の場合、初月の金利設定は 5.00%~7.00% といった極めて高いキャンペーン金利の設定があったり、その後の1年~3年の間は、0.3% ~ 0.5% という高水準の金利設定をしている銀行は多く存在します。

ただし、リターンが大きくなればリスクがあるのが金融の世界です。例えば、以下のようなデメリットがあることには注意が必要です。

・6か月、1年間など、一定期間は引き出せない、などの条件
・為替リスクがある
・預入時、受取時の送金の際、手数料がかかる
・預金保護の対象にならない

とは言え、「使い方の工夫」でカバーできる事もあります。

例えば海外旅行を趣味にしている方の場合であれば、米ドルの他にも、ユーロ、ポンド、豪ドル、カナダドル、スイスフランなど、現地通貨でそのまま受け取ることで為替リスクから回避することも可能ですし、インターネットで海外商品の購入が多い方であれば、各国の通貨を保有することは、換金手数料の軽減効果を得られたり、支払いの利便性向上にもなるでしょう。

加えて、複数の通貨を保有すること自体、長期的なインフレリスクを回避できるとも考えられます。

銀行の普通預金も金融商品の一つ

自分の資産のうち、どのくらいの割合を守りたいのか、増やしたいのか。どのくらいリスクを取れるのか、またはリスクを回避したいのか。

一般的には意識されにくいことですが、「銀行の普通預金」であっても、数ある「金融商品」のひとつです。これからの将来設計において、どのような「金融商品」を選択するのが良いか、目的に合わせた「道具選び」をするための参考にしてください。

この記事の感想を教えてください。