はじめに
65歳以降も働き続ければ大丈夫。収入源は複数持ちたい
前段では、少々不安になる内容でお伝えしましたが、ご相談者様はご自身で会社を経営しています。収入が不安定なこともあるかもしれませんが、長く働き続けられることは、大きな安心材料でしょう。仮に前述と同条件で、75歳まで収入が半分になったとして働き続けた場合、65歳以降も資産は増え続け、全く問題ないプランとなります。
一方で、会社経営には何が起こるか読めず、大きく収入が下がる可能性もあるわけです。そこで、お子様にしっかり教育費を準備して、人生の選択肢を広げたいという思いを叶えるためには、できれば収入源を複数用意しておくと安心です。たとえば、奥様にもいずれ働いてもらい、世帯収入をあげられると良いですね。家計状況をご夫婦で共有して、3人目のお子様が小学校にあがったあとからでも、働き始められるよう、今から意識してもらうのはいかがでしょうか。奥様もiDeCoをされていますので、もし扶養を外れて働くことができれば、節税のメリットも受けられます。
また他にも、ご相談者様自身の収入源を、経営されている会社以外に持つというのもアリでしょう。
もっとも大切なのは、なんらかの形で長く働き続けられる状態でいること。ご夫婦とも、どうぞ身体を大切にして、健康第一で過ごしていきましょう。
子ども独立後の「その他支出」の見直しが鍵
また、この試算では運用成果を全く加味していません。7割を全世界株式で運用されており、断言はできませんが、増やせる可能性は大いにあると思われます。それらをトータルで考えると、現在のマネープランは、お子様独立後の「その他支出」の見直しができれば、お子様に十分に教育の選択肢を与えることができ、ご夫婦も最低限の老後の生活も確保できるプランと考えられるでしょう。
状況が変わった場合に備えるために今からすべき3つのこと
人生には何が起こるかわかりません。ご夫婦自身の健康状態やお仕事の状況、そして親の介護、また、お子様の健康状態や進路希望や習い事の選択、転校の希望や、留学、サブスクールの希望など、数えきれないほど想定外なことが発生するものです。
マネープランを立てることは大切なことですが、一度立てて安心なことはなく、あくまで「目安」を知るためのもの。収入が大きく減ったり、支出が増えたりなど状況が変わった時でも柔軟に対応できるように、今からすべきことが3つあります。