はじめに
リバランスが面倒ならばバランス型の投資信託を買おう
もし、リバランスが面倒ならば、バランス型の投資信託を買っておくのもおすすめ。バランス型は、1本で国内外の株式・債券・不動産など、複数の資産に分散投資できる投資信託です。
たとえば「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」であれば、国内・先進国・新興国の株式と債券、国内・海外の不動産(REIT)の合計8資産に12.5%ずつ均等に分散投資してくれます。どの資産が値上がり・値下がりするのかを完全に予測するのはプロでも困難です。それならば、全部買ってしまおう、という発想の商品です。こうした商品を購入しておけば、世界経済の成長の恩恵を受けながら、値動きとも上手く付き合えるでしょう。
バランス型の商品は、投資が進んで資産が偏ってきたら、自動でリバランスをしてくれますので、手間がかかりません。eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の場合、商品保有中にかかる信託報酬も年0.154%と安く抑えられています。
新しい商品が出てきてもこれまでの商品は残しておこう
投資信託の手数料で、もっとも重視すべきなのは信託報酬です。同じような投資先のインデックス型投資信託であれば、運用成果に大きな差は出ないはずですので、信託報酬がなるべく安い商品を選んだほうが有利です。信託報酬は商品の保有中、毎日かかります。ですから、たとえ0.1%程度の差でも、安いものを選ぶに越したことはありません。
投資信託も近年は顧客獲得が激化していて、手数料の安い商品がどんどん誕生しています。もしも信託報酬がおおよそ0.1%以上削減できるようならば、長い目で見れば商品を乗り換えたほうが有利になる可能性があります。ですから、ときどき新しい商品が出ていないかをチェックしておくといいでしょう。
なお、新しい商品に乗り換える際、つみたてNISAではそれまで運用してきた商品については基本的に売らず、そのまま保有しておきましょう。まだまだ、非課税での運用が続けられるので、今後利益が出る可能性があるからです。
ただし、投資信託の規模を表す「純資産総額」が値下がりし続けている商品は例外。純資産総額が減ると、投資信託が狙う運用がしにくくなり、値上がりが期待しにくくなるだけでなく、途中で運用が終わる(中途償還)可能性すらあります。もし、こうした投資信託を持っているようならば、思い切って売却し、他の投資信託に乗り換えてもいいでしょう。
まとめ
お金を貯めるためには、つみたてNISA・iDeCoの運用をしていることを忘れるくらいがちょうどいいと考えます。とはいえ、さすがに完全に忘れてしまうのは考えものです。万が一に備えたり、運用成果をよりアップさせたりするためにも、せめて年に1回でいいので、自分の資産状況を見直してみてください。