はじめに
コロナ終息後の税金の未来は?
コロナ禍において、国から大掛かりな財政支出(税金の活用)がありましたが、今後の生活に、どのくらいの影響があるのかは現時点では何も分かりません。ただ、いずれにしても「税金」の世界の出来事は、「年末調整」の仕組みに、その後大きく関係をしてくるのは忘れてはいけません。
2011年 日本は未曽有の大災害である「東日本大震災」を経験しました。今なお、復興の最中にあるといっても過言ではありません。政府は復興支援として各種の政策をとってきました。その財政出動による支出は、20兆円とも30兆円ともいわれています。
国民には、その財政出動による影響により、2013年から「復興特別税」が課されています。2013年から25年間、その年の所得税に対して、2.1%の税率です。
年収が500万円で独身者であった場合、おおよそ 3,000円弱 の税金です。25年間の場合、7万5,000円です。
では、コロナによる財政支出の影響はどうなるでしょうか?
一時に比べれば感染者数が落ち着いているとはいえ、まだまだ終息したとは言えない中、財政支出の金額は確定しておりませんが、一説には、現時点で70兆~80兆円の支出ともいわれています。
繰り返しになりますが、コロナ後の税金がどうなるのか、現時点では国の方針はまだ決まっていません。
ただし現在の日本では、少子高齢化に伴って働き手が減少し、税金の担い手が少なくなってきていることは間違いのない現実です。そして、給与所得控除のハードルが下がってきた増税の歴史も、東日本大震災によって復興特別税が徴収されているのも現実です。
新型コロナウイルスの感染拡大により大型の財政支出があった、という事実を踏まえると、何らかの影響を受ける可能性もあるでしょう。
以上が今年の年末調整のポイントです。
昨年の大きな改正を受けて、今年は大きな変化が少ない年となりましたが、来年以降、どのような改正が行われるでしょうか。コロナ禍の影響をどの程度反映しているのかが注目ポイントです。
日常生活で、税金について考えることは多くはありません。この年末調整の時期、そんな「税金」の変革から分かること、自分を取り巻く環境の過去、現在、未来を考えてみてはいかがでしょうか。