はじめに
住宅ローンは完済年齢を早められるよう繰上げを
昨年組んだ35年ローンの完済年齢は68歳。金利から察するに、おそらく変動金利か10年固定での契約であり、金利上昇リスクもあるため、遅くても65歳までには完済できるよう、繰り上げ返済をおすすめします。お子様の進路や教育費などの目途がたったら、少しずつ返済していくと良いですね。また、20年後からつみたてNISAの非課税期間が終了した資金も活用可能です。毎年40万円繰上げできれば、約5年間返済期間を短くできます。もし旦那様の分も繰上げにまわせれば、7年間短くできますよ。退職後に返済が続くのは、家計へのダメージも大きいもの。できるだけ退職後の固定費は減らせるようプランニングしましょう。
夫の死亡保障について
保険については、旦那様の死亡保障がないことがご不安と思われます。旦那様に万が一のことがあった場合、ご相談者様は、遺族厚生年金として年額約50~60万円(※1)をずっと、遺族基礎年金をお子様が高校を卒業するまで年額約101万円(※2)受け取れます。また、お子様が高校卒業後ご相談者様が65歳になるまで、中高齢寡婦加算が年額約59万円(※)遺族厚生年金に加算されます。他にもお勤め先からの死亡退職金や、iDeCo等の資産、がん保険の死亡保障などもあるでしょう。
※1:亡くなった人の収入によって変わる。あくまで概算。
※2:令和3年度価額
年金が旦那様の現在の収入より少なくご不安かも知れませんが、貯蓄もありますし、ご相談者様の収入と年金や児童扶養手当(ひとり親家庭への手当)を合わせれば、生活は不可能ではありません。ですので、今はあまり不安に思わなくて大丈夫!そして保険に入れる時期が来たら、収入保障保険など、できるだけ保険料を抑えた死亡保障を検討されると良いでしょう。
旦那様の看病など色々と心労も大きかったことでしょう。家計管理も資産形成もとても良くできているので、今はご自身のお身体を大切になさってください。そして生まれてくるお子様とともに、ご家族で笑顔あふれる楽しい毎日を過ごして欲しいです。
家計とは離れますが、旦那様が育休を取れれば、「パパママ育休プラス」を適用でき、育休を1歳2カ月まで取得することができます。ご相談者様の復職時にパパが育休を取得して、親子で新しい環境に慣れるために活用することもできます。2022年秋ごろからは育休制度もさらに使いやすいものに変わる予定ですので、ぜひ情報にアンテナを張っておきましょう。
ご夫婦で協力して、お身体をいたわり合いながら、ぜひ一緒に子育てや仕事、家事など毎日を楽しんでくださいね。
連載「みんなの家計相談」でお悩み募集中!読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答えます。相談はこちらから。