はじめに

主要2つのベンチマーク、何が違う?

先進国株式インデックスファンドの多くが採用しているベンチマークは以下の2つの指数です。

A) MSCIコクサイ ・インデックス(配当込み、円換算ベース)

米国のMSCI社(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)が提供する株式インデックスシリーズの中でも、日本以外の先進国22カ国に上場する大型株・中型株を構成銘柄の対象にしたものです。

2021年10月末時点での過去のパフォーマンス実績は、1年でのリターンは54.7%、10年の平均リターンは17.5%、30年では9.3%です。

B) FTSEディべロップド・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)

FTSE インターナショナルは、イギリスのロンドン証券取引所が出資している独立企業です。株式指数の算出や、関連する金融データを提供しています。FTSEディべロップド・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)は先進国株式市場の動向を表す指数で、アメリカや日本、欧州など20カ国以上をカバーしています。

2つ指標の大きな違いは、日本を投資対象に含むか含まないかです。資産のポートフォリオを組む際、日本に住む私たちの資産は、現金を中心に日本の円で構成されることが多いです。あえて日本を省いた投資信託を用いることで、すでに持っている日本の資産とバランスを取る上では有用になるでしょう。

また、FTSEディベロップド・オールキャップ・インデックスは投資対象が小型株まで含んでいるため、構成銘柄数が5,000銘柄以上と多くなっています。投資対象国が24カ国とMSCIコクサイより2カ国多く、特に韓国を含んでいます。

どちらの指標も時価総額加重平均であるため、組入銘柄をみると、世界経済を牽引するアメリカのグローバル企業が上位を独占しています。アップルやマイクロソフト、アマゾン、Meta(旧:Facebook)など、GAFAMを代表としたの有名ハイテク企業が名を連ねています。また、全世界株式インデックスとの違いは、新興国を含まないことですが、新興国の時価総額はそれほど大きくないため指数の推移としてはかなり似た動きをします。

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